06 木漏れ日あふれる、美しい森の中にはいた。 「久しぶりだな」 「お久しぶりです、シルバさん」 ゴトーに案内され、本邸の玄関に着てみれば、会いに来 た相手、シルバ=ゾルディックが待ち構えていた。 ゴドオオォォン 地鳴りが森を揺らした。 「何だ何だ!?火山の噴火かぁ!?」 試しの門のための特訓中のレオリオ、ゴン、クラピカは、 後ろにある山を振り返った。 確かに地面の悲鳴は山から聴こえて来た。 「いえ、ククルーマウンテンは死火山なのでそれはないで すよ。おそらく旦那様達が鍛錬でもしているんじゃないん ですかね」 ゼブロがいつもと変らぬのんびりとした口調で答える。 「ゾルディック家の者は鍛錬するだけでこんな派手な地響 きをさせるのか?」 クラピカがそう言うと、ゼブロはええまあねと簡単と受け 答えと、ここの常識と外界の常識の違いをこう評した。 「次元が違うんですよ。次元がね」 それにしても、今日はいつもより激しいようだけどね。 フェイント一切なしの拳の乱れ打ち。 は堅で身を固めながらそれらを全てはらい避けた。 シルバの腕を軸にして、顎に蹴りを入れるが、防がれる。 そこからぐるっと旋回し、はシルバの背後へと回った。 大地を揺らす攻撃であっても、両者共に決定的なダメージ が入らない。 挨拶と共に始まった戦闘にゴトーは細い目をめいいっぱ い見開くしかできなかった。 戦闘を確認できる安全地帯に来るだけで息が上がった。 凄まじいオーラと衝撃のぶつかり合い。 旦那様がこれだけの動きをできるのは当たり前だ。 あの方はこのゾルディック家の家長であり、世界最高の 暗殺者。 だが、相手をしている女は、有り得ない。 相当な手練であることは感じていたが、これほど力を 解放した旦那様についていける者だとは……。 「鈍ってはいないな」 「生憎、私は貴方よりは若い!」 「まったくだ。他人の家の子供の心配をするなんて 面倒なこと、若い時でもないとできはしないだろうな」 「面倒事には慣れてるさ。 だから、私はハンターでいられる」 その台詞が出てきたと同じ時、シルバの首にの薙刀 の刃が数ミリの空間を残して止まり、シルバの拳が のこめかみに触れるか触れないかの距離で止まった。 そして、両者は皮肉を込めた笑みで、口を開く。 「「また引分け(だ・です)」」![]()