#12












次の日、ノブナガとフランクリンの2人がいない
代わりに違う旅団員が2人増えていた。


「あれ?女の子がいる」

「おやおや、随分美味しそうな子がいるねv
入団希望者かい?」

「まったくもって違います」


一人は大きなフレームのゆるい眼鏡が特徴の黒髪女の子。

もう一人はピエロみたいな格好をした男。

女の子は別にいい。
問題はこっちのクククと気持ち悪い視線を
真っ向からぶつけてくるピエロだ。

「ちょっとヒソカ、嫌がってるだろ。どっかにいきな」

「ひどいなマチ◆僕はちょっと挨拶してただけなのに」


その割には錬で私の力量試してたよね。

クロロも危険人物だけど、ヒソカは違う意味で更に上
をいく危険人物だ。


「ねえ、貴女は何でここにいるの?その手錠どうしたの?」


ひょこりと顔を出して眼鏡の女の子がそう聞いてきた。


「私は。不本意ながら昨日捕虜になりました」

「なるほどね。そう言えば昨日は仕事があったんだっけ。
私はシズクだよ。よろしくね

「よろしくっていうか、私としては早くこれ取って
トンズラしちゃいたいんだけどさ…」

「駄目だ」

「セクハラ男に希望、命令などを述べる権限は一切ない」


クロロはの腰に手を回そうとするがはクロロの
手の甲をつねってそれを阻止した。


「ふーん、団長が気に入ったんだ。凄いね」

「シズク、は面白い念獣使うぜ。団長の許し
得られたら見てみろよ」


鍛錬真っ最中のフィンクスはシズクに向かって
面白半分にそう教えた。


も具現化なの?意外だね」


"も"って、私違うんだけど…シズクは具現化なんだ。


「どうして具現化だと意外なの?」

は言葉の引っかかりを素直に聞くことにした。

「ヒソカが遊びで作ったオーラ別性格判断というのが
あってな。それによると具現化は神経質だそうだ」

「神経質なら1日でここに馴染まないでしょ」


それならシズクの返答には頷けるが…どこか微妙な気分だ。


「環境に慣れるのって得意だから」


はこれだけは自信を持って言えると言い切った。


「ねえ団長の念能力見たいんだけど」


との攻防に諦め、隣で立つことを選んだクロロに
シズクはおねだりしてみるが即答で却下が返ってきた。


「却下だ。につけた手錠は特殊でな。はめた対象を
強制的を絶にする。どうやらのキャパシティが
大きすぎて完全とはいかないようだがな」


「ふーん、残念だなあ。やったら絶対面白そうなのに」

「きゃんっ!」


いつの間にかの背後に立っていたヒソカは
背に手を這わせた。


「う〜ん感度バツグンv」


ゾワワワと鳥肌が立っては安全を求めてシズクの後ろ
に回った。


をイジメちゃダメだよヒソカ」

「だって反応が面白いんだよv」


また変なのに好かれたと確信すると、一瞬目の前が真っ暗
になるような立ちくらみに襲われた。


早く逃げないと、本気で貞操ヤバイかも…。



それからは助けてくれそうな人について回った。

恐ろしい獣から身を守るのは頼もしい狩人が一番だ。

一流と認められたハンターの自分がこんなことでは本当は
いけないということはこの際あさってに流してしまえ。