3 反応







「監督!!華武校とセブンブリッジが到着しました」


校門に行かせた夜摩狐が2校を連れて戻ってきた。


「どうも〜今日はビミョーに宜しくお願いします」


鳥居剣菱率いるセブンブリッジ学院。

中宮紅印、影州、霧咲雀、王桃食、空環土本。グラウンド到着。


「失礼します」


屑桐無涯率いる華武高校。朱牡丹録、久芒白春、御柳芭唐。

両校監督は今回は来れないとすでに連絡を受けている。


「ん?牛尾、その子供はどうした。何故高校のグラウンドに?」


屑桐は未だに蛇神に抱っこされているに気付く。


「あら、可愛い子ね。お譲ちゃんの名前は?」


他の人達もに視線を集め、紅印はに近づいてきた。


「かぶのひとにもね、せぶんぶりっじの人にも、
くいんしゃんにも、もうあってるよ〜」


はちょっと寂しそうにして、首を傾げる。


「「「「(可愛ッ!!)」」」」」」


ライバル校同士として名高い華武と七橋の心が今1つになった。


「うーん。ゴメンなさい。思い出せないわ。お名前聞かせてくれる?」


紅印はの小さなもみじのような手を握りながら
頭を捻らせるのだが、分からないので答えを求めた。


でしぃう」


数秒の沈黙後。



「「「「「「「はあぁぁぁ??!!」」」」」」」」


異口同音の四字熟語がここに再現された。

そしてまた説明。


「嘘だろ?てか冗談?」「 吃驚人間 参加可能」

「おとぎ話みたいアル」「……そんなのありかよ」

「信じられない気(−A−)√」「そうだべ」


当たり前の反応。誰が急にそんな話を信じるだろうか。

否、無理だ。ある意味信じるほうが馬鹿に思われる。


と思われる子供。こっちに来てくれ」


屑桐が手招きしてを呼ぶ。


「はーい。へびがみしぇんぱい。降ろしてくだしゃい」

「有無」


蛇神はの足が届くまで身を屈める。

は降りて、トコトコと屑桐の元へ行く。

動作の1つ1つが可愛らしい。


「どうしたんでしか?」


は自分よりも50cm以上高い屑桐の顔を覗きこむように見る。


「…それでは首が辛いだろうな。失礼するぞ」


そう言って屑桐はの脇に手を通し、
先程の蛇神と同じ状態にする。

動作が慣れているように感じるのはおそらく
下の兄弟にも同じようにしているのだろう。


「これから質問をする。それに答えろ」

「あい」


びしっと手を元気よくあげる

それによろしいと屑桐は頷いた。


「菖蒲監督のいつも食べている大福の売っている店名と値段は?」


屑桐は難関なカルトクイズを出した。

しかも華武高野球部限定。


「そんなのその子がだとしても知らないっしょ」


俺等だってんなの知らねーよ。

御柳は答える事はないと高をくくってガムを膨らます。


「満月堂のイチゴだいふく120円と
愁遊亭の豆だいふく140円でしゅよね」


すらすらと店名と金額を提示する


「正解だ。間違いなくお前はだな」


屑桐はの回答に満足げに頷いて

あるという事を理解した。


「「「知ってた(気・ング)?!」」」


華武の3人の声が揃う。


「何でさんそこまで詳しいんすか?」


もっともだ。


「ねづくん。あのね、菖蒲かんとくがくれるお礼の
だいふくがいつもそれだからだよ」

「部の経費ノートにも書いてあるしな」


見せたのか?


「あのときは『ぶひで買っちゃだめ!!』
ってつっこみいれちゃいましたしね〜」


他校生にそこまで見せるのもどうかと思うが。


ちゃーん。今度はこっちおいで〜」


今度は剣菱がを呼び、屑桐からをひょいと獲る。

屑桐は勝手にを捕られ顔には不機嫌と書いてあるかのようだ。


「こんどはけんびししゃんがしつもんでしゅか?」


かわいいなー。ビミョーに小さい頃の凪に似てるかも〜。

首をかしげるに愛らしさを感じてしまう。


「ビミョーにその通り〜。じゃあ質問〜。

俺らの後輩に京都弁話す奴がいます。さて名前は?」


「古家日会しゃんでしよ」

「正解よ。剣ちゃん私にも抱っこだせてよ」


剣菱の変わりに紅印が答え、今度は紅印がを抱っこする。


「やーんやっぱり可愛いわv」


思わずを抱き寄せる。

「兄貴、次俺な俺!」

「紅印。朕も抱っこしたいネ」

―。ガムやるからこっちこいー」

「こっち来た方が安全グ」


どうやら全員がこの幼児がであると認めたようだ。

そして、先ほどの十二支のように周りに群がってきた。

もう何人に抱っこされたのか分からない。


まあ抱かれていないと首が疲れてしまうから問題ないとはいえるのだが。


「もう、はずかしいでしゅ」


体は幼児でも15の精神年齢。

こんなに何人もの年頃の男に代わる代わる抱っこされていては
恥ずかしいに決まっている。


「コホホォォ」


 問題解消 術 有無?」

「今の所手掛かり0です」


霧咲の質問に凪が代わりに答える。


「此の侭でもとても可愛いけど〜やっぱり元に
戻った方がビミョーにいいよね〜」


好きな女の子が此の侭なのも自分がロリコンっぽくて
少し嫌なものを感じてしまう。


それはこの中の何人もの人間が思うことでもあった。




しかし中には……


このまま君が元に戻らなければライバルは確実に何人か減るな。


と、考えている人間もいたりした。










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