2 目が合う
「君、遅いね」
「有無。殿が時間に遅れるのは初めて也」
「一体どうしたってんDa?」
「何かあったんかと?」
野球部の連中を並ばせて後はを
待つのみなのだが、一向に姿を見せない。
ったくの奴、何処に行きやがった。
そろそろ3校とも来ちまうぞ。
イラつきながらタバコを吹かしていると、
1年マネが戻ってきた。
「監督、ちゃん見つかったには見つかったんですが…」
「ん、どうした?何かあったか?」
「監督〜」
随分下から幼い声が聞こえる。
そこには凪と手を繋いでいる幼い少女。
いや、幼児がいた。
その幼児と目が合う。
その幼い顔に、デジャヴを感じた。
…どっか見憶えがあるな。…いや。待てよ…こいつは…。
いや、それは10年以上も前……。
「子供?」
「どっから入ったんだ?」
「可愛い子だなー」
集まっていた部員はその子の所に興味ありげに集まる。
「…そのチビ、もしかして…」
羊谷は合点がいったようだが。
ありえない事に驚愕し、タバコを口から落とす。
「「「(です・かも)」」」
凪、もみじ、檜の声が協和する。
「あい。そうでしゅ」
肯定したのは小さい、。
「「「「「「「はあぁぁぁ??!!」」」」」」」」
「コイツは幼い頃のそのものだ。
で?何故こんな姿に?」
羊谷はの2組の両親どちらとも親しい関係
にあったため、の0歳からすでに成長を見守っていた
のだから見た覚えがあって当然。
そして凪達にした説明をもう一度皆に話す。
「…そんなのありえるんですか?」
「真、摩訶不思議也」
「コナンみたいなのだ」
「の常識外れもココに極まれりって感じだな」
「とりあえず、信じるしか無さそうだな」
「アンビリーバブルですが顔もさんそっくりですし」
「(ウナが懐いてるし)」
「司馬君、それ関係あるの?」
部員たちの間にもざわめきが起こり、やむ気配はない。
「私どうしましょう〜」
目に涙を溜めて、上目遣いで見る姿はとても可愛らしい。
の肩に乗っかって涙を嘗める
ウナちゃんがそれに+効果を与える。
「〜あーもう我慢できない!!
ちゃんメッチャかわいい!!」
桃坂が衝動に耐え切れなくなり、に抱きつく。
その瞬間ウナはビックリしたのか逃げ出して司馬の元に戻った。
「ふぁ!!桃しゃかしぇんぱい、くッ苦しいよ…」
の可愛さのあまりにぎゅうっと締め付ける
かのように抱きつく 桃坂から逃れようとするが、
いかんせん、3歳児の力では無理だった。
「未月ずるい!私も抱っこさせてー!!」
「私も抱っこしたいですわ(喜)」
「こっちにきな」
マネージャー一同と梅星が母性本能に
誘われて代わる代わる抱っこして回される。
「ちょっしぇんぱい。いき出来ない!!もお、はなして〜μ」
人込みの中にはいつの間にか男性陣も紛れ込んでいる。
「まったく。そのような事をしている場合ではなかろうに」
蛇神がひょいとを持ち上げ、人込みの中から救出する。
「はぁ、はぁ。へびがみしぇんぱいありがとぉ」
蛇神の腕に乗っかり、子供抱っこされているが、
足りなかった酸素の補給をしながらお礼を言う。
「いや、たいした事ではない也。しかしどのような方法を
用いれば殿は元の姿に戻るのだ?」
「うーんとね。口に入れられたものも、
なんなのかわかないんです〜。
だからあの女の子探すぐらいしか…」
「それは梅星と沢松に頼むか。
当面の問題は4校合同会議と練習をどうするかだな。
もう来てもおかしくないぞ」
周りを治めた羊谷は問題を提示する。
「あのね。私がいなくてもれんしゅうはできるし、
だいじょうぶだとおもうの」
上手く回らない口を必死で動かして伝える。
「しかし、御主を此の侭にしておく訳にもいかぬ也」
「そうだね。とりあえず君の問題を解決が先になるだろう」
牛尾が話に加わる。
どのようにしたら元に戻るのか、十二支野球部は頭を悩ませる。
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