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サッカー練習をしているグラウンドは沢山の男子中学生が
それぞれの記録を計っていた。

「何だったんだろうねあの女の子」

風祭は50m走の順番待ち中に水野へと先ほどから
気になっている疑問をぶつけてみた。

「さぁ?
後ろにでかい奴いたけどそいつとも一緒なんだろ?」

「西園寺コーチとの会話から推測するに俺達以外でも合宿が
行われているらしい。
後ろにいた人物がバットを収納するバックを持っていたこと
から選考に呼ばれた、もしくは選ばれた選手だろう」

不破の推理に耳を傾けているのはどうやら
風祭と水野だけではない。
聞き耳だてている輩が多くいる。

「なんて言うか、目立った2人だったよねー」

1人は僕と同じ位の背をしている黒い野球帽
をかぶった女の子。
もう1人は大きな背をしたカッコイイ人。
あれ、もしかして後ろの人も女の人だったのかな?

ぼーっと風祭は考えにふけているとゴツンッと
後頭部に衝撃を受けた。

「っつう!」

風祭は頭を両手で抱え込んで後ろを振り返ると
知り合いの椎名翼が腕を組んで佇んでいた。

「将何してんだよ。ミニゲーム始まるぞ」
「あ、翼さん。すみませんちょっと考え事してて」

風祭と椎名はコートへと歩きながら話をする。
わかった顔をして椎名は風祭を小突いた。

「あの変な女だろ?ま、面白い奴は大歓迎だけど。
玲から聞いてきたんだけど、女子中学のソフトボール
日本選抜選手らしいぜあいつ等」
「日本選抜!?凄いや!」

あ、だったら後ろの人はやっぱり女の人だった。
女の人であんなに背が高いなんて羨ましいな。


ピピー


ホイッスルが鼓膜を痺れさせた。

他愛もない会話はサッカーの前に鳴りを潜めさせた。



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