#03 対面





最初の挨拶のために両校のスタンディングメンバーが
グラウンドの真ん中へと歩みを進めていく。



「うおおおお十二支が遂にフルメンバー揃ったぞ〜!!!!」

「出た〜〜!!黒撰高校だ!!今年こそ
華武を倒して甲子園だ〜〜〜!!!!」


お互いの応援衆の怒鳴り声のような声が球場を揺らす。


十二支              黒撰

1番センター兎丸       1番サード小饂飩

2番レフト猪里        2番ショート緋慈華汰

3番ショート蛇神       3番ピッチャー沖

4番ライト牛尾        4番キャッチャー村中(由)

5番サード猿野        5番ライト村中(魁)

6番ファースト虎鉄      6番セカンド斎灯

7番セカンド司馬       7番ファースト烏兎

8番キャッチャー辰羅川    8番センター長楽

9番ピッチャー犬飼      9番レフト波羅田




以上メンバー表。





両校がグラウンドの真ん中に整列を終了した。

互いに顔を見合わせる。



「互いに礼!!」



主審が合図した。


「「「「「お願いしまーす!!!」」」」」


お辞儀をして、いよいよ試合開始。


「さーるのー。いよいよ本番だなっ」


由太郎が楽しそうに猿野へと声をかけた。


「よぉてめーかチョンマゲ」


猿野もそれほど嫌ではないようで由太郎の前に立つ。

伝説を破ったのはこの2人のみ。

それぞれ思うところがあるのは明白だ。


「伝説を作ったのは十二支じゃねー。ウチの親父だ。
それを継ぐのは親父の血をひく俺しかできねーぞ。

んでもってを甲子園に連れて行くのも俺達だ」


「言ってろ。試合で白黒つけよーぜ。

それに、ならスタンドよりベンチで応援するのが
あいつの性にあってるんじゃねーのか?」


猿野はおくびもせずに言い返した。

両者とも引く気は一切ない。








一方兄の魁は。


「初にあいまみえる。先日貴校を訪ねたのだが…
十二支の現主将殿よ。由太郎の言う様にこの
試合で全てがわかろう」



向かい合っていた牛尾に声をかけていた。

牛尾も魁に一歩も譲らないように向かい合っている。



「話は君から聞いている。

十二支の大先輩との血をひき、

君の義理の兄達と対峙出来るとは
…これもまた宿命というものかな」


両校の主将同士が一対一で会話を交わす。


それは気迫と背負うものの類似を見つける事は
容易く、しかし決して同じではないものだった。


「「今日は正々堂々と戦わん事を」」


両者は右手を差し出し合い、握手を交わした。


潔く、そして、白熱する試合を約束するようだった。







「……なんで私の名前がほいほいと出てくるのかなぁ」


は十二支のベンチからその様子を見ていた。


小饂飩さんや緋慈華汰さんともお猿君は馬鹿してて呆れて
しまうが、それでも、思いの他に親しく言葉を交わす様子は
自分の杞憂が杞憂で終わった事が良かったと素直に思えた。












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