#07 もう一人の怪物





喚くだけ喚いた後、今度は猿野から挑戦状が叩きつけられた。


「だからってこのまま返す訳にはいかねーな。テメーら
スーパースラッガーなら十二支にもいるって事思い知らしてやる。
腕っ節が強いのはテメーだけじゃねぇって事見せてやんよ」


バックから取り出したのは25号のジャンプ。


「?お猿君、それで何するの?」

「こうすんだよっ!!!」

グググ

と雑誌に力を入れていく猿野。

「ぬりゃあぁぁぁ」


バリイィィッ

その力のかかった力点が限界になった時。

雑誌の表紙のルフィーは真っ二つに別れてしまった。


「出た〜〜久々の雑誌破り〜〜」「さすが猿野馬鹿力!!」


元Bチームが猿野の怪力を騒ぎ立てる。


「――成る程、力比べなら拙者がお相手いたそう。
まだ雑誌はあるか?」


今度は魁が一歩前に出て挑戦をかって出た。


「え!?アンタがか!?」


猿野はてっきり由太郎がくると思ってたのだろう。


「魁兄まで人の学校で!!」


魁はの言い分を止めるように口を開いた。



、お主が華武や7Bで挑戦を受けたように、
拙者も挑戦されたのなら受けねばならぬだろう」


痛い所を付かれて押し黙るしかない

その間に魁は新しい雑誌を手にしていた。


「拙者の場合、力は爆砕させるよりは一点貫通させる
事の方に趣を感じるのだが……」


スッと静かに5本指に乗せて雑誌の持ち上げる。


「はぁ!?意味わかんねーよ…何でもいーからやりゃいいだろ」


それを聞いて魁は一気に力を加えた。

ブチン!!


猿野のものよりも短い音、しかし力強さは劣りはしていない。


「アイツもいったぞ」「音が短い、途中で止まったんじゃねーの」


部員達はその音に猿野の勝利を感じ取ったが、
はすぐさまにそれを否定する。


「魁兄を、侮っちゃだめだよ」


手に握られているのは抉りぬかれた雑誌の1部。


「な…!!」「ゆ、指の力だけで抉りやがった!」


腕力ではなく、指の力のみで、分厚い雑誌に風穴を開ける。


ドズッ


それだけではなく次には5本の指がすべて雑誌に貫通した。


「如何か。趣があろう?」


それを良く見せるように魁は手をまっすぐ伸ばすが、それよりも
表紙の人物(アレン)を貫らぬかなかった事に違う趣を感じる。
(BY作者)


由太郎に続いて魁までもが、大打者と謳われた村中の血を色濃く
継いでいる事を十二支に知らしめた。


「ちッ…せっかくのとっておきだってのによ。
この地区にゃこんな野郎がゴロゴロしてるって訳か」


殊勝な猿野…力で負けたのが悔しいのだろう。


「チクショーやめだ!!細けぇ芸で勝負したって
野球にゃ関係ねーんだよ!バッティング勝負しろ!
俺がチョンマゲの記録を更に塗り替えてやらぁ!!
スラッガーとしてどっちが上なのか証明してやるぜ!!」


蛇神のバットを持ち出し、再挑戦を突きつけた。


こいつは魁兄にまで喧嘩売る気……?
もう知らないよ。勝手にして。


「とうとう猿野が喧嘩売ったぞ。自分で始めたくせに…」
「俺等が聞いてても清々しい程の自己中だなアイツ…」


周りも猿野の言い分に身勝手を感じざる得ない。


「しからば拙者が20年振りに親父殿の伝説を塗り替えた
という男の力確かめさせてもらう」


上着を正し、再挑戦を潔く受けた。


















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