#16 爆発
『3番ファースト。虎鉄君』
因縁の2人が対峙した。前哨戦では雛壇の勝利。
さて、今回はどちらに軍配が上がるのかしら。
「来たか虎鉄。お前が3番を張るなんて十二支もたかが知れてるな。
何故黒蝶が十二支を選んだのかまったく理解できない」
「ほざけ。は見る目があるってことDa。俺に打たれたショックで
また昔の体型に戻っても知らねーからNa」
口げんかは引き分け。
雛壇が振りかぶる。
「I WANT’T YOU!」
投げられた。球はスピードを増して風を切る。
「雛壇さんは虎鉄先輩の新しい打法をしらないね」
投げられたのはKスライダー。
「あれは虎鉄先輩が最も得意とする球種だよ」
「HAHHA〜〜!!」
キイィィン
DUVSが炸裂した。
バットとの衝撃力で、バックスクリーンへと球は運ばれていく。
『入った〜〜!!バックスクリーンに叩き込んだ〜〜!!』
驚愕。雛壇の顔はそれだけに支配された。
「まずは1点目」
そ…そんな馬鹿な 今のは……。
僕の球を打てるのは黒蝶だけ!!
次の打者は猿野。
「GIM’ME YOUR LOVE!!」
投げられたのはRスライダー。
テメーらとはくぐってきた死線が違うんだ。
その程度の横滑り トーテムに比べりゃ
ぜんぜん甘っちょろいんだよ!!
「うらああぁあ」
キイィィィン
打った!!球は虎鉄同じくバックスクリーンに直撃。
『いった〜〜!!4番打者も続いた〜〜!!』
「2点目」
前哨戦では楽勝に勝ったのに対し、今度の本番は、2人の圧勝。
5番打者、獅子川。
雛壇は脂汗を出しながら投げる。
しかし、平常心を保てない今の状況じゃ
球威は自然と落ちる。
お?球が上ずってんぜ。ヤキが回ッたな。
「これでとどめだ〜〜!!!」
オレ流 アウトロー打法
カキイィィン
打たれた球はまたもやバックスクリーンへ……。
「3点目…っと、流石に哀れに思えてきたわ」
『いった〜〜!!!三者連続ホームラン!!バックスクリーンに
叩き込んだ〜〜!!!十二支打線爆発!!3−0!!!』
「コレが十二支のホンマもんの実力じゃ〜〜!!
ざまー見さらせクソアイドル共〜〜!!!」
有頂天に騒ぐ猿野。嬉しい気持ちは良く分かる。
「こりゃいよいよ本物か!?」「もっとアップしとけ!!」
「記事の差し替えになるかもしれん!!」
明嬢一色の雰囲気は何処へやら。報道陣は新しい本物の怪物の
発見を知らせようと写真とカメラをフルに利用する。
「そこの江戸むらさき共!!元はといえば
テメーらファンの教育がなってねぇんだよ!!」
有頂天ついでに相手校に喧嘩吹っかけ始める。
「そこの変なグラサン!テメー本当にイケメンなのか!?
グラサンかけりゃヴィジュアル系だと思ってんじゃねーぞ!!」
雛壇は図星をつかれたか、呆れてものがいえないのか
微妙な表情をしている。
「それからそこのそこそこ美形な5人!
なんだそのミスフルにあるまじき無難で無個性なツラは!?」
あっそれ私も賛成。今までの人達はなんとも個性の強かった事か…。
それと比べると個性度は低い。
「オラ〜残りの3人!テメェら本当にアイドルか!?
つーかマジで高校生なのかよ!?」
「その話題は今更だ!!とにかく大人しくしなさい!!」
バドコオォ「ブフウゥ」
今度は後電光(背中の人体急所)へと膝蹴りを1発。
「お猿君ははしゃぎ過ぎ!!これ以上はイジメになるから
止めておきなさい!!」
「ず、ずみまぜんでじた」
その頃、病院のテレビでその様子をみている牛尾、蛇神両名は。
「殿がいなかったら危なかったな……」
危うく出場停止を食らう所だったかもしれないと蛇神。
「石坂君を物で釣ってまで入部してもらって
本当に良かったといつも思うよ」
が止めた事で最小限に被害が収まる事に安堵を感じざる
得なかった。
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