RPG



「……夢って何でもありなのね」

はしみじみとそれを実感せざる得なかった。

確かついさっき魁兄とユタにオヤスミ言って布団に入った
はずなのに、視界に広がるのはヨーロッパ風のお城の広間。

私は司馬君と共に王様の格好した沢松君の横にいる。


あまりゲームしてない私がこういう夢見るのは初めてだし、
夢の割には細かい部分まではっきりしている。

話の展開を聞いているとどうやら凪がお姫様で
セクハラーンという魔王に攫われたらしい。


「ぶっちゃけこの中の何人かは死人出る
だろうがそれでも凪を助けろ」

それは酷すぎでしょ沢松王。

娘助けて貰うのになんたる言い草だ。


「聖剣士、


私剣士なんだ。

そういえば腰には片手で持てる位の剣があるし。


「なんでしょうか沢松王」


一応役を演じてみる事にしよう。

夢なんだしちょっと遊んでみようか。


「お前は誰が魔王を倒したのかしっかり確かめて来い。
ちなみに魔王は城下町の南門出て脇にいるから」


分かってるならこんなに人雇うなよ。


「まったく、分かりましたよ。司馬君残りのお仕事頼んだ」

「(いってらっしゃい)」







で、一応城下町に出てみると、
十二支1年軍と華武レギュラーが喧嘩してました。


「こいつらは私の夢の中でも喧嘩するのか」


しょうがないな〜。


「勇者一行。街中での乱闘騒ぎは止めてもらおう」


夢だから役になりきって見ましょ。


「ぅお!?!!おいスバガキ、まで
キャラに入れてたのかよ!!」

ちゃんは女聖剣士なんだよ」


猿野がの存在に気がついて兎丸へと詰め寄った。


〜。仕事終わり?だったらこれから
俺とデートにでも行かねーか?」


「「だからちゃんナンパするな(気・ング)!!」」


ドシュッ
突然小さな竜が現れて御柳の頭に噛み付いた。

それを止めるものは誰もいない。


「華武も十二支もここで馬鹿するよりも早く
姫を助ける手段を探してくれないか」

「それもそうだ。手間をかけさせたな。いくぞ」

そう言って屑桐を筆頭として華武は城下町から出て行った。


「お前達はどうする?」


私は剣士らしい声色のまま十二支の皆をみる。

「俺達も負けてられねーから魔王探しにいくぜ。

も一緒にいかねーか?」


「いや、まだやる事があるから遠慮しよう。

では勇者一行の幸いを祈る」



ふう、やっと逃げ出せた。

それにしても、これって本当に夢なのかな?

なんだかんだ考えながら歩いていたら、
キャンプで使うテントを発見。

隣には魔王の家とかかれた看板。

目茶苦茶分かりやすいな。


「すみませんが魔王セクハラーンと凪姫はいますか?」

「誰ですか?家賃ならあと半月…お、か」

「羊のおじちゃん!?」


うわ、とっても情けないよその格好。


「…まぁいいや、凪はどこ?」

「凪姫なら昼飯作ってくれてるぞ。も食ってくか?」

「そうする」



この後、3072名の勇者が現れて、ことごとく
これが魔王だと信じられなくて帰っていった。

うん、気持ちとしては分かる。


「…ふぁぁ。暇すぎて眠くなってきた」


ずっと動き回ってたから暇なんて久しぶりに感じたよ。


「寝てもいいですよ。ちゃん」


凪が寝床を勧める。


「じゃ、ちょっとだけ仮眠とるね」


そして、すぅっと眠気に身を任せた。








チャンチャンチャチャ

ケータイの目覚まし機能が脳内を起こそうと
けたたましく鳴る。

「ふぁ〜ぁ。朝か、なんか変な夢見た気がするけど
なんだったっけ?」


ちょっと楽しかった気がする。

さ〜て、今日も頑張りますか。










「辰君以外の1年レギュラーが朝練こないけど
どうしたんだろう?」


その理由をが知る事はなかった。












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