#02 試合終了
「で、やっぱり私が出るんだ」
後半スタート。フィールドのゴール近くにはの姿。
「ははは、女に何が出来るんだよ」
「こりゃ、ラッキーだな」
ブンデスが入れ替え選手が女のであって、侮りを見せる。
「ちゃん、気にせんとー」
猪里が眉間に皺を寄せて、に言葉を掛ける。
先ほどの発言に腹を立てているようだ。
「平気ですよ。伊達に女で野球をしてませんから」
こんなの言われなれてどうでもいいのよ。
「(ボール来たよ)」
司馬が2人に敵が近づいてきた事を知らせる。
「此の侭いくぜ!」
亜門須がゴールへとドンドン距離を縮める。
「行かせないよ」
はそう囁いて、亜門須からボールをカット。
「何!?」
簡単に懐に入られ、それどころかいとも簡単にボールを
奪われた事に驚きを隠せない。
「ナイス!!」
はそのままドリブルで前線に上がる。
そこに2人の人間がブロックに入り、道をふさぐ。
「いかせねぇよ!」「もらった!」
フッ
は不敵に口の端を持ち上げる。
「お猿君!」
ボールを右足で蹴ろうとする。
それにブロックの2人が反応するが蹴ろうとした右足は
自分を止めるブレーキにし、反対の左足でそちら側いる犬飼へとパス。
「フェイント!?」「んな高等技術使うかよ!?」
そのまま、犬飼はゴールしようとするが、キーパーに防がれてしまった。
「おい、あの女素人じゃないぜ」
「女だが、他の奴等よりずっと上手い」
「あの女には2人付け。そうすれば上手く動けない」
そして、その作戦は幸をそうして後半残りはは動けず、
2点がいれられてしまった。
「なっとら〜〜ん!!このわがままジュリエ「うっさい」
ドゴォ
と、命門(背中の人体急所)へと膝蹴りが入った。
は後半ずっと執拗に付きまとわれて動けなかった事に
苛ついてるらしく、いつもより早く攻撃。
「良くやったのだ。いずれにせよ、引き受けた以上サッカー部に
恥をかかせる訳にはいかん。野球部だから無理なんて言い訳
したくないのだ。さぁ延長戦いくぞ」
しかし、それでも敵はサッカーを野球部より遣りなれていて当然。
猛攻は続いていた。
「これで終りだ!!」
亜門須がシュート!
「司馬君!」
は、一番近くの司馬の名を叫ぶ。
司馬はそれに答えるようにジャンピングボレーでカット。
「うし!チャンスだよ!いきなさいウサギ君!!」
「OKちゃん!」
兎丸はそのまま巧みにドリブルをして、前線へとボールを送る。
「そのまま獅子川先輩に!!」
「頼んだよシシ先輩!!」
「おうよッ!!」
へッドで行こうとするとキーパーも飛びついてきた。
『獅子川くん頭でいった〜!!両者激突〜〜!!
ボールは転々とフィールドへ!!』
「FWの2人は!?」
は猿野と犬飼を探す。いや、必要なかった。
2人共すでにボールに詰め寄っている。
「どけ犬コロ!俺が決めんだよ!!」
「黙れ馬鹿猿!最後は俺だ!!」
「だったらそのまま2人で決めちゃいな!!」
「「うらあぁぁぁ」」
犬飼と猿野のツインシュート!!
ボールが2つに分裂し、サッカーネットを突き破ってゴール!!
『Vゴール!試合終了!!十二支高校の勝利です』
試合終了に気付かないで喧嘩している2人を
止める方がずっと疲れたよ。
余談ではあるが、翌日の十二支スポーツにはサッカー部2回戦の
ぼろ負けんぽ記事が載っていた。
私たちの苦労はなんだったのだろう。
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