#59 他の高校











巨大なトーナメント表に、この場に集まった全校の代表の視線が突き刺さった。



「例年通り、第一シードは華武か」


Aブロックの左端が、1番・華武。


「あの学校の勢いは本物のようですね」

「はい。第二シードが急成長のセブンブリッジ学院」


私はBブロックの左端の83番・セブンブリッジを指差す。


今の所、どちらの緒戦高は埋まっていない。



「願わくば、華武とは決勝で合間見えたいものですね」


牛尾先輩は汗を1つ垂らしている。


それに願いを込めているようにすら思える。




「あ〜〜〜、いつまで待たされるんすかね、キザトラ先輩」


「165校中164番目ですからね」


後ろから2番目は確かに遅いよね。


「もう始めちゃいましょう」

「そーだNa。もう待ちきれねーZe」

「ガキじゃあるましい2人共もう少しだから大人しくしとけや」


しかし、監督の叱責は右の耳から左の耳へと流される。


「って、そのバットで何を…」


止めようと後ろを向くと。


「プレイボール!!」

「オーライオーライ!!」


すでに野球を始めている2人の姿が飛び込んでくる。


「……2人共、頭、首、胴体、下半身。どこが潰されたいですか?」


ブラックオーラをだしながら2人に忠告する。


「「ご、ゴメンなさい」」


2人はすぐに辞めて頭を下げる。


あんた達もTPO考えろ!!













その時。


「兄ちゃん、親父。さっきの気配って…」


覚えのある気配を感じ取り、由太郎が冷や汗を流す。


「間違いなく、であろうな」

「十二支で悪さした奴でもおったんだろう」

も羊のおっちゃんも大変だな〜」

黒選の村中親子はその時、会場内でこんな会話をしていたそうな。










「ったく、周り見渡したところで、どいつもこいつもシャバ僧ばっかだし。

こりゃマジでこの予選大会、余裕で突破だったりして」


「そんなシャバい高校いたっけKa?」


てゆーか、シャバい高校ってどんなんですか?


「ほらあそこ」


『私立 蹴球高校』

サッカーしてる!?サッカーの抽選会行きなよ!!

「ナイスシュート!!」



 別の方を向けば。

『私立 またたき高校』


乙女ゲーに出てきそうな人達がキラキラしながら立っていた。


女の子の視線が全部あっちに向かってるよ……。

いや、私も女だけどね……ぶっちゃけ興味なし。







さらに別の方を見れば。


『私立 大炎上高校』


ゴオオオ。



燃えてるーーーー!!!??もう野球どころの話じゃないよ!!


「わーい!ドッジボールやろーぜ〜!!」

「見て見て!笛になりまーす!」

「カブトムシ捕って来たぞ〜」


『県立 小学生高校』


小学生なの高校生なのかハッキリしろ!!!


「課長どうです、もう一軒行きましょ」

「いいねぇ、うぃ〜〜っく」

「お゛ええええ・・・」

「ナイスショット!!」


『私立 中年高校』


「ただのおっさんだRo!!アンタら!!!」


埼玉にはこんな学校しかないのか!?変な高校ばっかじゃん!!


高校と呼ぶ事すらおこがましいよ!!



















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