#58 抽選会
月日は着々と過ぎて行き……遂に夏の大会の、組み合わせ抽選会。
「では行くか。今日は十二支の運命を握る日だ」
珍しく、スーツにネクタイという出で立ちの羊谷。
「ええ」
羊谷について行くのは、牛尾・虎鉄・猿野・の4人だ。
会場に入ると妙な熱気とすごい数の人、人、人。
「いや〜〜、うじゃうじゃクソ球児共がいるわ!
県内にこんなに野球部あったんか?お前らサッカーしろ〜〜!!」
ブリッジをしながらぐるぐると回る猿野。
普通に嫌だ。キモい。
「ここは野球の抽選会だから」
もう子津君のような鋭いツッコミをする気力はないよ。
「160校が大集結だな。この中で甲子園にいけるのはたった1校しかないワケだ」
受付を済ませ会場に入ると、視線が集まった。
「おい!あれ、十二支じゃねーか!!」
「おう!知ってるぜ!最近すげー勢いで練習試合、勝ちまくってる学校だろ!!」
「フフッ、ずいぶん有名になったものだね」
牛尾が顔を綻ばせた。
「この夏もっとブレイクしてやるZe!」
虎鉄も嬉しそうにしている。
「これから、これ以上の歓声を巻き起こすことになりますよ」
「うわ!あ…あれを見ろ!!」「で…出たぁ〜〜!!」
見覚えのある顔が4つ。
……あの目立ちまくりのフェイスペイント×3と狐面は…。
「華武高校だ〜〜!!!埼玉の王者だ!!!!」
「第一シードって、この大会の大本命だ!!今年もここが甲子園かっさらっちまうのか!?」
「ひぇ〜〜、こんなとこと緒戦から当たりたくねーよ!!」
現在地区予選5連覇中の華武は、やはり超がつく有名校だ。
「ったく、どいつもこいつもびびりやがって。オレがビシッと挨拶してくっか」
「えっちょっとお猿君?!」
間接を鳴らす猿野、ケンカ腰で行くのかと思いきや。
「あの〜、サインいただけますでしょうか。よかったらこのシャツめにお願いします」
思ったより静かなギャグ。達十二支は安心のため息を吐く。
「やだ(・3・)」
間髪入れずに朱牡丹が却下。
「お猿君油売ってないで。華武の皆さん、お久しぶりです」
此の侭だと何をするのか分からないので連れ戻しに行き、同時に挨拶を交わす。
「ああ。も相変わらずそうだな」「、久しぶり気(∂∀∂)」
「ほほ、は華武に来る決心は着いたか?」
「あの〜元々行く気ありませんが…「―。会いたかったぜ!!」
ガバッ
御柳が後ろからの首に手を回し、くっついてくる。
「お…重い、御柳君どいて…」
それにTPOを考えろ!!
「ヤダ」
反省の余地なし。攻撃に移ろうとすると。
「御柳、何をやっている!!に迷惑をかけるな!!」
「そうだよ!!ウチのマネージャーを離してもらおうか!!」
屑桐と牛尾が共同してを御柳から助け出す。
その後、御柳は朱牡丹から足技を、菖蒲監督から軍配垂直降ろしを喰らっていた。
「助かったぁ。2人共、有難うございます」
2人にお礼を言う。
「―。何で攻撃しないんDa?いつものお前ならアン位すぐ抜け出せるだRo?」
「虎鉄先輩。その前に助けて貰えましたし…」
ここで騒ぎ起すと面倒だしなー。……間違いなくお義父さんの鉄拳が振ってくるだろう。
それだけはなんとしても避けたい!!
さらに、また一校入ってきた。
「あれは、セブンブリッジ学院の鳥居だ!!」
「昨年の準優勝校か!」
「ここ2年で急成長の学校だ!この勢いで、今年は華武を倒すとも言われてんぜ!!」
黒選も、もう来ているようだし、これで役者は出揃ったね。
どこの学校が泣いて、どこの学校が笑うのか。
……それは、文字通り、神のみぞ知る事。
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