#55 宣戦布告










チャーチャーチャチャ。


携帯がメールの着信を告げる。


「おっ剣菱さんだ」

宛 剣菱さん

成功したよー。てんごく君にビミョーにライバル宣言されちゃったけどね〜。




「まあ予想通りね」

すぐに返信を返す。







ブパパ ブパパ。

「あっとメールだー」


宛 ちゃん

ご協力有難うございましたM(>V<)M 剣菱さんは体に本当に気を付けて!!



ちゃんにあそこまで目をかけて貰ってるのに

てんごく君はそれに気が付いてないのかね〜」
















てんごく君を送る返り道。

俺はまた発作が来て、喀血した。


それを見ていたてんごく君には口止めするため、俺のいきさつを話した。






「これを知ってるのは十二支ではちゃんだけだ。

ちゃんはこの事を隠してくれる医者も紹介してくれた。

凪にも話さないでいてくれてる。本当に感謝してるよ。

んで、凪と俺を彼氏と間違えて部を辞めた?

お前は凪も野球もちゃんまで侮辱してんのか。

彼女は1回はお前と同じくこの世界を離れた。

でも、その理由はお前とは比べるのもおこがましい程違うだろ。

たった13歳でその決意をするのに、どれ程辛かったかは俺達には分からない。

それなのにちゃんはお前が戻ってくるように俺にまで頼んで

チャンスを作るように言ってくれたんだ」


が!?」


「そうだよ。ちゃんは辞めた後の喪失感を知っている。

それからお前を助けようとしてくれたっつーのに……」

まさか本当に俺と凪が付き合ってると勘違いして

部活も辞めちまうなんて、とんだ馬鹿野郎だ。


「俺が凪もちゃんも甲子園に連れていく。

好きの次元をはき違えてる奴に負けるつもりはない。

まあ俺が頼まれたのはココまで。

部に戻るのも遊び人になるのも後は君自身が決めることだな」


辞めても俺にはもう関係ない。


駅まではここまでくれば大丈夫だろうともと来た道を戻ろうとすると。



「ま…待って下さい!

せ…宣言します!!これからアンタの事お義兄さんとは呼ばない!!

1人の男としてアンタと勝負したい!!

アンタのいる高校を倒して

十二支は必ず凪さんもも甲子園に連れて行きます!!!

それが、俺なりのへの恩返しだ!!!」


先程とは打って変わった火の付いた表情。

……これ位ではくたばらない根性はあるのか。


「闘るからには死ぬ気でかかって来いよな」


俺はまだお前を認めてない。






























凪にも手ぇだすし、ビミョーにムカつくなー。


「あれ?お兄ちゃんちゃんを知ってるの?」

「うん。この前も十二支に凪迎えにいってさ、その時に会ったの。

凪〜ビミョーに同い年の子で友達がお兄ちゃんの彼女って嫌?」


嫌でも、諦められないだろうな〜。


「いいえ?お兄ちゃん、ちゃんが好きなの?」

「まあね〜」


ちゃんにあれだけ関わりを持つ、てんごく君に俺は嫉妬したのかも

しれない。だから、ビミョーに喧嘩腰になっちゃったのかな〜?


「ライバルは多いけど、頑張ってね」


 ちゃんがお姉ちゃんなら私も嬉しいもの。


「もちろん〜」

そう簡単には諦められないよ。














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