#43 危険な男の登場
朝練も終了し、授業も滞りなく進んでいく。
幾人かの私が黒蝶と呼ばれていた事を知っている人達があれについて理由を求めてきたが、
話を曖昧にして逃げてきた。何しろ馬鹿らしすぎて言う気も起きない。
クラスの友達の中にゼノン=レオハルトのファンがいる様で、
休み時間毎にその名を耳にするが、ハッキリ言って聞くだけで苛々する。
そのため、2時間目以降はのいるG組に非難した。
「、もう嫌だ…」
もうずっと神経張っていて疲れてしまった。
「だから何があったのよ。そんなにあの外タレさんが嫌いなの?
あれだけの情報じゃまで辿り着けないだろうから大丈夫だって」
「それもそうだけど・・・」
頭では分かっているが、胸騒ぎがしてならない。
キ――ン コ――ン カ――ン コ――ン
校舎にチャイムが鳴り響く。4時間目開始の合図だ。
「じゃあ戻るか。愚痴聞いてもらって悪かったね」
「全然問題ないよ。むしろと久しぶりに話せて嬉しかったし、
そろそろ文芸部に顔出さないと唐澤先輩と下重先輩あたりに怒られちゃうよ」
「うわっ。それは勘弁!!」
他愛もない話題に少し心を落ち着かせる。
その事にはに感謝した。
そして、4時間目の日本史の時間。
ついに、来てしまった。
キィィィ―――。
裏門の隅にある、先生達の駐車場に2台の黒塗りの車が止まった。
『この学校にいるのか?……』
※『』の所は英語だと解釈してください。
その車から出てきたのは、かの人物、ゼノン=レオハルト。
は、まだこの時、この事を知らない。
『そのようです』
一緒に出てきたスーツの男が言う。
この男はまだ20代後半だろうか、東洋系の顔つきのこちらも
ゼノンと見劣りしない程の容姿をしている。
『目的はの獲得だ。絶対に逃がすな』
『はい』
校舎に2人の影は消えていく。
これからの騒ぎに感づく者は誰1人としていない。
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