#26 7回裏。
華武の攻撃も何とか守備に助けられ、得点ならず。
依然0−3のまま、十二支の攻撃となる。
「よっしゃ〜〜!こりゃもう勝ったも同然だな!!」
「ああ!ざまあみろってんだ!奴らの攻撃はあと1回しか残ってねぇもんな!」
「ニャハハ!誰だ誰だー!こっちの2倍強いとか言ってた奴は!
こりゃガチンコでやっても楽勝だったな!」
お猿君、菖蒲監督に詰め寄らないで!!
何が起こるか分からないよ!!
「おいアンタ!この状況分かってんな!?
テメーご自慢の2軍はまだ1点も入れてねーんだぞ!」
「口の減らぬ童子よの。…華武に敗北の2文字は無き故」
貫禄たっぷり。
「ったく、いつまで余裕ぶっこいてるつもりだよ!」
猿野の後ろに巨大な影が近づく。
「お猿君、後ろ!!」
の忠告より先に巨大な右手が騒ぐ猿野の頭を鷲みにした。
身長2Mを超えるであろう、巨漢。
「桜花さん…ちゃんといたんだ」
いないと思っていた人がいた事が吃驚したよ。
「いでででで!だ、誰だテメー!?放せオラァ!」
威勢はいい。だが、宙吊り状態では大した抵抗はできない。
「すっごーい桜花くん!超怪力〜!」「クレーンゲームみたい!面白〜い!」
いつの間にか来た女の子達が黄色い声を上げる。
「デ…デケェ…。」「あの猿野をオモチャ扱いしてんぜ!」
「去ね」
猿野が地面に投げ捨てられた。
「あ、兄ちゃん!!」「猿野くん!!」「お猿君平気?!」
慌てて駆け寄る遊軍と。
それを尻目に、桜花は悠然と華武のベンチへ歩いていった。
「監督、何か用ですかの〜〜?」
「うむ。他でもない。これより調子づいた鼠共を退治しようと思うておる」
「鼠ねぇ…確かに違いねぇ。
しかし、選手ではないが、はちょいと違うきがしますのぉ」
「は…漆黒の蝶故」
「蝶…ですか?」と屑桐。
「それじゃあ弱そう気ですけど…(−_−;)「」と朱牡丹。
が何故漆黒の蝶に例えられるのか。
その意味を知るのはこの時点の華武では菖蒲監督のみだった。
「それは追々分かるであろう」
そして、こちらを見た。
「オイ、まさか…」「く、来るぞ…」
固唾を呑む十二支。
「よいか…これより1軍に最後の指令を下す。兵法・その最終陣"背水の陣"。
1回の攻撃で、見事戦局を覆して見せよ」
来る。埼玉一となって5年。その間、ただの1度たりとも敗退した事のない
不敗神話を更新し続ける、激戦区・埼玉の王者達が……。
「とうとうラスボスが正体を現したよ!」
うずうずしているウサギ君。
「さあ…埼玉ナンバーワンの真の実力、拝見させて頂きましょうか」
緊張の否めない辰君。
「相手にとって不足無し」
いつもよりも、いくらか硬い表情の蛇神先輩。
「さーて…もう7回裏だZe。どうすんのかNe」
「腹が減っては戦はできんと。これ1個分けちゃろーか?」
虎鉄先輩・猪里先輩の2年ズは相変わらず。
けど。牛尾先輩と犬君は黙ったままだった。
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