#13 セブンブリッジ



何とか逃げられたか?ったく、マネージャーまで引き抜きはどうかと思うよ。

さて、次はセブンブリッジ行こうか。

このシャツ返さなくちゃ。

バックに入れっぱなしのシャツを思い出す。



またバスに乗り込み、今度はセブンブリッジ学園に向った。



今日の名目は偵察で決まりだな。







「結構早く着いたけど、剣菱さん何処いるかなー?」

「何ダ。お前、剣菱の知り合いカ?」「コホォォォォ」

急に後ろの三象先輩より大きい、というか人間か?

口の形からすでに普通じゃないぞ!!

と、それに乗っかっている中華風少年に話しかけられた。

変わった人は野球部関連率高し。

今までの経験ではそう思い始めてきた。

「……そうですが、もしかして野球部の方ですか?」

「その通りアル。朕は王桃食言うアル。この大きいのは土本アルネ。お前は?」

「十二支のです。忘れ物を届けに来たんですけど丁度いい。

貴方が渡して「皆を紹介するアル。こっちネ!!」

大きい人に持ち上げられ、肩に乗せられて連れて行かれる。

どこに連れて行かれるの?!

















「剣ちゃん、影州とワンタンと土本がいないわよ」

紅印が見当たらない人間をあたりを見回して探す。

「影州 女子誘惑。桃食 土本 買物中」

「また影州はナンパでワンタンは桃マン買いにいっちゃったのか〜」

「しょうがないわね全く」

「皆―!!お客さんネ――!!」

ズシン ズシン

土本が帰ってきた証拠の足音とワンタンの声が3人に聞こえてきた。


「ワンタン、土本、あんた等又練習抜け出して…ってその子誰よ

土本の肩に乗っているのはワンタンだけではなく、しかも他校の制服を着た

女子。ここは男子校なのに。

「どれどれーってあれ?ビミョーにちゃん?!」

どうしてセブンブリッジにいるの〜?

「こんにちは……」





着いた先は野球グラウンド。

そこには沢山の野球部員の中に一際目立つ集団が存在していて、
その中にお目当ての剣菱さんを発見した。



「剣菱 人物紹介 請求 」

口ピアスに飴を嘗めている人が片言で私の説明を求めた。

「ああ。そうだね〜。この子は妹の友達のちゃんだよ〜」

「校門にいたから連れてきたネ!!」

「ワンタン、それじゃ駄目でしょ!!
私は中宮紅印よ。

紅印って呼んでちょうだいね。始めましてちゃん。

うちの部員が驚かせて御免なさいね」

男なのに女っぽい…早く言えばオカマさんが王さんにチョップをいれながら謝る。

「いえ、こちらも急な訪問して申し訳ありませんでした。

あの…失礼ですが、紅印さんは男性でいいんですよね?

「ええそうよ。綺麗で女らしくて迷っちゃった?」

おふざけ半分の言葉。




「はい」

そのまま本気に答える

「剣ちゃん!私、この子気に入ったわ!!!」

嬉しそうに声を張り上げる紅印。






「我 霧咲 雀 」

と先程の口ピアスの人も挨拶してくれた。変わった喋り方だ。

「始めまして、十二支1年のです。
今日は剣菱さんの忘れ物を届けに来ました」

土本から下り、今日の用件を述べる。

「忘物?」

「はい。剣菱さん、はいこれです」

紙袋にいれたシャツを渡す。

「ビミョーにごめん〜」

―。質問ネ」

ワンタンが挙手する。

「なんですか王さん」

「ワンタンでいいネ。忘れ物だったら何で剣菱妹に頼まないアル?」

「今日はこちらの方に用事があったので、ついでに届けちゃおうかなと思いまして」

凪は私と剣菱さんが知り合いである事すら知らないし。頼めるわけが無いのだが。

ちゃん。ビミョーに打っていかない?

今日は紅印もいるから再チャレンジ〜。紅印〜いいよね?」

「別に構わないけど、再チャレンジって前やったことあるの?」

「前っていうか昨日。そのときに部室に忘れ物してたんで届けに来たんです」

「再挑戦 何故 剣菱側?」

霧咲は飴を口から取り出し、質問する。




「昨日はビミョーに俺が負けたからだよー」

「「「??!!」」」





3人共に顔に吃驚を通り越した驚愕の表情が写しだされる。

土本は表情が動いているのか全く分からない。



「剣菱さんが力抜いてた所為ですよ」


血吐いた後に全力の球投げるわけないし。

それでも手が痺れてたけど。もっと腕力欲しいなー。


「黒蝶の力をなめてたつもりはないよ〜。だからビミョーに再チャレンジー」

「待って剣ちゃん!!今、ちゃんの事、何て言った?」

中宮が待ったをかけ、台詞にあった発言を問い詰める。

「ん〜?だから黒蝶。皆もビデオ、ビミョーに見たじゃん〜。

あれ、ちゃんだよ〜」

「我 記憶 有。然 黒蝶 2年前 忽然 消失」

「人を引田テンコーマジックみたいに言わないで下さい!!
しかもビデオって?!」





「私達セブンブリッジの守備は黒蝶と良く似てるからって
昔、監督に見せられたのよ。中々素敵だったわよv♥」

最後のハートは何ですか紅印さん。


剣菱さんが黒蝶を知ってたのって凪が言ったからだと思ってたけど……。

、何で急にソフト辞めたアル?

がいなくなってショックだったのは朕だけじゃないネ」

ワンタンは首を傾げながらに問う。




「……ソフトで人を傷つけてしまったから。

それはの人生まで影響を与えてしまった。

だから、が戻るまではバットを握らないって決めたから」


私は、あの時、其れ位しか罪を償う方法を知らなかった。

彼女は、それを望んではいなかった。

それは、分かっていた。

それでも、私はあれが一番私にとっての償いだったから。



「でも、剣ちゃんと勝負したんでしょう?」


中宮が話の矛盾に気付く。


「……審判の結果が出て、許されたってところですかね」


は苦笑して、答えを曖昧にする。


「理由 関係無。  技術 拝見 」


「じゃあ、やりますか剣菱さん」


不敵に笑いかける。




カキィィィン 






ボールはショートへと飛んでいく。


この前の痺れがまたレベルを増して蘇る。




「……当ててもあんまり跳ばないや」

もっとリスト強化していこう。




「……本当に黒蝶だったのね」


中宮がキャッチャー位置に着いたまま呟く。




「黒蝶 弐之打法 竜王(ナーガ)」



「竜王は大海や地底に住んで雲雨を自在に支配する力を持っているアルよ。

朕の国では大切な神様ネ」


今回は蛇神がいないので解説者はワンタン。


「この前はトルネード打法で今度はダウン・レベル・アッパー打法か〜。

また負けちゃったよ〜。ビミョーにショックだな〜」

「これを使わないと打てそうもなかったですよ。

これ以上重い球打たれたらバットが弾かれちゃいそうです。

試合だったら私が負けるでしょうね」


魁兄や犬君の球並に重いよ。

試合で打てても4,5回が限界だろう。それ以上は腕を傷めてしまう。


「今日はこれでおしまいにしましょう。私もそろそろ帰りますね」

「えー!!もう帰るアルか?」

「明日も部活ありますし。それではお騒がせいたしました」

一礼し、セブンブリッジを後にした。

次会う時は敵校としてだろう。

















「我  好印象」

「朕、十二支よりが気になるネ。又来て欲しいアルヨ」

「言っておくけど、俺もうちゃんに惚れたから渡さないよー」

「あら、剣ちゃんったら大胆ね?」 

華武に続き、セブンブリッジでもの名前が広がり始めた。












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