#11 100mバイアスロン
「監督、準備完了、休憩終了させて」
「よし、全員集合!!第3の特訓メニューは100mバイアスロン。
この場合『流鏑馬』と言った方がしっくり来るかもな。、説明頼んだ」
監督、面倒くさがりましたね。
「目の前を見ると分かると思いますが
100mトラックの中に20m区間で的が置いてあります。
全力で走りながらボールを的に当てて下さい。
これも測るのは1回のみ。
後、追加事項。この競技で下位20名は野宿になります」
「全力で走りながら当てていくのかよ!!」「本当に流鏑馬みたいだな」
「なんかちょっと面白そうだぞ」
「あの監督にしてはペナルティが野宿だけというのは生易しいような…。
何かが引っかかるんですがね……」
辰君大当たり。流石1年軍のブレインだね。
「見れば分かりやすいな。やれ」
「え?やっていいの?」
「許すっつてんだ。準備しろ」
「よっしゃ!凪、袋頂戴!!」
監督有難う。是非やって見たかったんだ!
「はい、頑張ってくださいね」
球を詰めた袋を手渡される。
「もちろんさ。送球は得意だよ」
「ちゃん用意はできた?」
桃坂先輩がすでにゴール地点に立って測る用意万全だ。
「はい。もみじ、合図して」
もみじは頷いて右手に持っている旗を持ち上げる。
「位置に付いて、よーいスタート!!」
旗が振り落とされた。刹那、地面を蹴りあげる。
「は、速え!!」「なんて瞬発力だ!!」「しかし、だと納得する自分がいるぞ」
嬉しい事言ってくれるね。まずは1つ目の的!!
ガコン!!
「的を見てないぞ?!」「しかも、ど真ん中だ!」
当り前。次のは……。
シュッ。
「今度は的外れだぞ!!」「失敗か?」
「冗談。曲がれ!!因陀羅(インドラ)!!」
バシッ!!
「まがった?カーブか!!」「走りながらか?!」
「インドラ。新しいインドの神様か?!」
良し!!3,4は……。
袋から残り2つのボールを出し、両手で持つ。
「ボール2つ持ち?!」「は一体何を?!」
シュッ、シュッ。
「2つとも投げただと?!」「そんなんで当たるのか?!」
もちろん。今度は同時よ!!
3つ目の的はストレート。
ガコン!!
当たった。4つ目は…。
「浮け、婆由(ヴァーユ)!!」
フッと球が的の前で浮いた。
ガコン!!
「球がホップした!!」「的に直撃だ!!」
「さっきの犬飼君のライズボールじゃない!!」「(??!!)」
全制覇!!そして最後にゴール。タイムはいくつだ?
「桃坂先輩、タイムは?」
息を整えながら桃坂に近寄る。
「ちゃん、男装して野球した方がいいよ。
タイムは12秒39!!」
「よし!!普通の100mとあんまり変わんない!!」
「蛇神先輩今度はインドラとヴァーユの説明お願いしますっちゃ」
猪里がインドの神の説明を求める。皆、興味津々で聞こうとしている。
「因陀羅は仏教でいう帝釈天也。インドの神々の頂点に属し、
雷、雹を自在に操り、雨を司る神でもある。
婆由は風の神也。
白き旗を持ち、鹿に載った姿で描かれている。
名誉や福徳を与える神でもある也」
説明お疲れ様でした。
「なんでカーブが雷や雨の神様でライズボールが風の神様なんだ?
」
いつの間にかに戻ってきていたに猿野が質問する。
「帝釈天は神の頂点。まあカーブは王道だってこと。
婆由は確かに風の神。
浮かんでくる所がまさに風に乗る瞬間に似てるから。
アレを使うのは久しぶりだから心配だったけど大成功」
気持ちよかったさ。
「ちゃん凄いね!!」「(ライズボールなんて使って肩は大丈夫?)」
「ウサギ君どうも。司馬君も、1球だけだし、平気だよ」
「さん、そろそろ猿野君以上の非常識人間に成長中に思えるッス」
大柄なピッチャーが投げるライズボールを走りながら投げ、
しかも命中させるのは普通じゃないだろう。というか、無理のはずだ。
「子津君、さんが聞いたらテリブルな状況になるので言ってはいけません」
テリブルな状況ってなんだよ。
「桃坂の意見いいな。考えてみっか」
離れた所ではこんな会話もあったそうな。
「さて、おめーら呆けてないで記録取り始めるぞ!!
次は1年と2年半分が班。残りの2年と3年が俺ん所だ!!!」
途中で道草を食ってしまったが100mバイアスロン再開。
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