#08 部活後 2



女子マネージャー一同は事務室に更衣室の鍵を返した後、
校門までおしゃべりをしながら歩いていた。

「ん?凪―校門の前、野球部が溜まってるよ」

遠目に見て1年軍とレギュラーの人たちのようだ。
でも外野の3人と鹿目・三象ペアは見当たらない。

「ええ。帰りが遅くなる時はいつも皆さんに送ってもらっているんです」
「流石に家までじゃ悪いから、同じ方向の人と途中までだけどね。
後は、送りたい人が送るかして」
「へー偉いですね」

そっちの方が良いよね。私ともみじは例外だろうけど
他の人たちは夜道を1人で帰らすなんて危ないし。

「ああ。来たね」
「今日は何時もより遅かった様に思えたが如何した?」
「ああ。待たせて悪かったね。今日はがマッサージの講義(?)
をしてくれたんだ」

柿枝先輩が謝罪し、一応弁解しておいた。

「へぇ。そう言えばマッサージが趣味って言ってたっけ」

牛尾先輩は納得したようで頷いている。
趣味っつーか特技の部類に入るかも。

「ずいぶん珍しい趣味だNa」
そうですね虎鉄先輩。普通女子高生はしないでしょう。

「でも、やってもらったんだけど滅茶苦茶気持ち良かった!!」
「簡単にしただけですけどね」

「それは、肩や足などを痛めた時も有効ですか?」
「もちろん。そのために覚えたも同然だよ辰君」

お義父さんがプロ時代の時に腕を痛めて接骨院に通っていた時に
知りあった人にマッサージを教わったのだ。

その頃から野球は毎日やってたから、もしもの時に
対応出来るよう教えてくれたのだろう。
もしかしたら、選手じゃ無くても野球に付き合って行く
1つの方法として教えてくれた可能性もある。
女では成長するにつれて野球はやりにくくなっていくから。
私が女である事は変える事は出来ないから。

「へーそういう時も使えるんだ」
「それはありがたいっちゃ」
「では、怪我をした時は世話になろう」

「だからってバカスカ怪我をするなんて事がないように
お願いしますよ。私は応急処置はしますけど
大きい怪我は絶対病院行きですから」

「当たり前だ」
「しかし、知識を持っている人がいるのと
いないのとでは随分違いますから」
「そうっす。こちらとしてはありがたいっす」

「子津君なんて一番危なそうだ」
「どうしてっすか?」
「真面目だから人一倍努力して他人ばかり心配して
自分の怪我とかはそのままほっといちゃいそうだから。
ある意味一番心配だ」

思い当たる節があるのか少し顔が赤い。

「まあ、怪我したらちゃんと言ってね」
「りょ了解っす」

うん。返事がちゃんと出来る人って好きだな。

「じゃあ、私帰りますね。皆さんお疲れ様でした」

そろそろ帰らないと本当に時間がヤバイ。

しかし帰ろうとしたら、頭に手が乗っかってきた。
この感じは一度知っている。
そんなに私の頭は手が乗せやすいのか?

「何だい犬君?」
「送る」
「へ?」

さん女子マネには1人は危険だから僕たちが
送るようにしてるんす」

「ああ、凪が言ってた。そう言えばあの河原、
もうちょっと行くと道が終わってるから犬君同じ方向なんだ」

納得。

「とりあえず…そういう事だ」
「じゃあお願いします。皆さんお休みなさーい」
「お疲れっした」

私たちはそう言って帰路についた。





その後残った人たちは・・・。

「「「犬飼くんずるい(っす・よ)!!」」「(羨ましい…)」
「でもあいつなんでの家の方角知ってんだ?」

猿野がもっともな疑問を口にした。

「なんでも犬の散歩の時に会ったそうですよ」

辰羅川が疑問に答える。

「っていうか犬飼君ちゃんの事好きなんだ」
「ちょっとショック〜」

2年マネペアは落ち込む。

「まだ僕は諦めないモン!!」
「それはこっちも同じっす」
「(コクコク)」

三者三様の返答。しかし言っている内容は同じ。

はモテルっちゃねー」
が魅力ある者である事は確かであるしな。
気持ちは分からなくも無い」
「え?」
「蛇神君、それは…」

「さてな、夜摩狐殿、いつも通り送っていく」
「はい、お願いします。皆さんお先に失礼します」

そう言って和風ペアは去っていった。

「「凪(さん)今日は俺が送って行(くZe・きます)!!」」
「それでは2人共お願いします」

 凪は持ち前の鈍さで危険を回避!!

「じゃあ、駅行きの奴らも行くか」
「「「「「「「はい」」」」」」」
「ニルギリ、車を校門に頼む」

そうしてる間に校門には誰もいなくなった。







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