ドリーム小説


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比嘉はひとつ咳払いし、声を張り上げた。

「試合前の一喝!!『狙いは』」

「「「「「「「『優勝!!!』」」」」」」」

「おまたせしました!トーナメントも終に準々決勝! ここまでトータル失点3と大方の予想を裏切る勢いを 見せる女子選抜VS夏の甲子園ではベスト4! 超高校級と名高い領君を主将に据えた神奈川選抜の 試合を開始します!!」 興奮に満ちたアナウンスに答えるように観客も騒ぐ。 オーダー表 女子選抜  神奈川選抜      1:小沢3     都筑7 2:刀祢4     高津9 3:真寺5     秦野6 4: 8     五領5 5:加西2     綾瀬3 6:松林6     座間4 7:京極7     厚木1 8:紀野1     相模8 9:比嘉9     栄2 ※名前の後ろの番号はポジション番号です。 「神奈川か、五領の奴にはも苦労すっかもな」 「……そうだな」 次の試合を待つ埼玉は控え室で女子対神奈川を流れ作業 で聞いていた。 女子と侮る段階はとうの昔に過ぎ去り、今回もまた勝ち進 んでいくだろうと確信している中では当初のような緊張感 は生まれるべくもないのだが、帥仙と屑桐は他とは違った 感覚で放送に耳を傾けていた。 「先輩方ナニ神妙な顔してんすか?」 御柳は直接の先輩達の変な表情が気になってバブリシャスを 噛みながら様子を伺ってみた。 「神奈川の五領がいる横船高は去年の夏、3回戦で華武 を破ったとこ気」 「屑さんのジャイロ一発でヒットさせた超高校級ング」 「それとピッチャー厚木とキャッチャー栄はリトルから バッテリー組んでる以心伝心の仲で2人でグラウンド全部 を支配できる実力がある。 達でも勝てない相手と言う訳ではないが、やはり気持ち としては微妙な所があるな」 屑桐たちが己のライバルの一角を語っている斜め横では 由太郎が魁の服の裾を引っ張っていた。 「なあ兄ちゃん、さっきのオーダー表、 切原さんいなかったぜ」 「……紀野殿が完投する可能性も無きにしも非ず」 「勝ったら大阪との試合、明日に控えてるのにか?」 3秒、魁は押し黙り、ため息と一緒に台詞を漏らす。 「加西殿がいたのは、にとって誠に幸運だった」 「あれが捕球できんだもんなー。 世の中狭いけど深いんだな」 「兄弟2人して何意味わかんない会話してんのさ」 沖が村中兄弟にツッコミしている間にも試合は進み、先攻 の女子選抜、3番由乃が1塁ヒットを告げるアナウンスが 聞こえてきた。 続く4番のがバウンドさせてから球を柵の中へ入れ、 エンタイトルツーベースヒット。 由乃3塁、2塁で5番のへと打席は回る。 「屑桐さーん。フツーにの奴打っちゃってますけど?」 「……厚木が落ちたと素直にいえないのは癪だ」 『5番加西さん2塁へヒット!3番真寺さんがその間に生還!! 女子選抜先制点です!』 は一塁で刺され、裏の回へと進む。 1-0で女子選抜優勢。 NEXT