ドリーム小説


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「第1回!の面白満載罰ゲームを始める!!」

「「「「「イエー!!」」」」」」

「嫌――――!!!!」


練習が終ってすぐのホテルに、ものすごい楽しそうな
女の花園が出来ていた。


「肌手入れ全然してないわね。化粧のノリ悪くなってるわよ。
智美さんコンシーラー」

「ほいよ」
「チークは薄めにしとこうか。動くな」

顔には琴美により様々な液体やら固体やら塗りつけたり。

「髪は緩めに編むかそれとも垂らすかどっちがええかな?」

髪は由乃さんによってピンやらゴムやら中には簪まで付け
られあれやこれやといじくられ。

「忍こっちの服どれにする?」
「中学の頃は遠慮してたが、少し肌の露出を増やしてみるか。
そちらの方が罰ゲームらしい」
「手は…やっぱ手袋あった方がいいね。
白と薄いピンクと黒あるから服に合わせてさ」

奥では忍が用意した綺羅綺羅しい服が鎮座する。

「昔は似合ったけど今のじゃフリルは似合わないね」
「昔のはデジカメに入ってるぞ」
「マジ!?んじゃそれもお披露目ね」
「そ、そこまでやるの?」

勘弁して欲しいとありありと表わしているが、
そこで止めるようなら最初からしない。

「やるの」

………やだよぉ。








ダダダダダダ

集団の、連続した足音が迫ってくる。

3・2・1……

バンッ

襖が物凄い勢いで左右に分かれた。 「いきなりビックリ罰ゲーム企画!!」 「埼玉球児諸君!昨日の初の快勝を祝して俺っち達が 素晴しいものを見せに来た!!」 開け放った張本人と比嘉がどこかテレビ番組の真似事 をして部屋の中にいた選手達を驚かす。 初の快勝とは酷いと思うけれど女子選抜と比べては確かに そうなってしまうので何も反論しない。しかし、脱兎の如く に逃げたいのに後ろも左右も固められ、今か今かと恥さらし の時が迫ってくる。 「レッツラゴー」 せあらの背中を押され、私は埼玉の大部屋に入った。 「………………」 ああ、沈黙が痛い。 分かってるさ私如きがどんなに塗り固めようとも それほど変わりはないだろうと。 いじくられている間も手入れが足りない。 女の自覚が足りない。勿体無いと散々起こられた。 あ、魁兄とユタが急ぎ足でこっちくる。 「そのような格好で男の前に出るとは何事だ!」 「少しは男の目っつーの敵意以外のものもあるって わかってくれよ!!」 「私だって好きでこんな格好してるんじゃないよ!!」 魁兄とユタが体張って私を衆目の目に晒せまいとして くれたが、一歩遅かった。 「何何々!?ちゃんどうしたの随分可愛くしちゃって!」 「スゲー!そこら雑誌モデルより全然イケてるし!!」 中宮兄弟は同じように興奮してうちの兄達を押し返した。 「マジいいじゃん!!加西よくやった!!」 「可憐」 「ピーっと女度上がったな!」 「お姉ちゃん達いいもの見せてくれてありがとー!」 ミヤ君雀さん小饂飩さんウサギ君等々…一気にやってきた。 「こんな素敵なものを見せてもらえたのは嬉しいけど、 何でイキナリこうなったんだい?」 「あのがいまの時期に浮かれた格好を進んでするとは 考えにくいが…」 「牛尾君に屑桐君よく分かってるねえ。これはつい先日の昼。 出身県応援以外で練習抜け出したへの罰ゲームだ」 比嘉が答える隣で誇らしげにしている忍がデジカメをいじる。 「は素体はいいのに全然弄くってないから中学の頃 から何かと文句をつけてドレスアップさせていたんだ。 ちなみにコレは中学2年の時の文化祭での作品だ」 ※提供者管理人の友P氏より。大感謝。 「……」 「おーおー犬が真っ赤になって赤犬になってら」 「っ五月蝿いこの馬鹿猿が!!」 「ワオ!珍の国の衣装にそっくりネ!」 「この髪って地毛?」 犬猿合戦してるのを尻目に沖とワンタンが物珍しそうに デジカメの絵を見た。 「ああ。長い上に綺麗でとても素晴しい被写体だった」 緋慈華汰がふと何かに引っかかったようで顔を上げた。 「被写体?もしかして京極君はメンズモデルをしていたのは」 「察しの通り、私の夢はモデルでなく、写真家だ。 元々明嬢に入ったのもそっちが目的でね。モデルはこれから の為の資金調達の為だったのさ。 琴美や由乃は着飾った方が絵になる。 や比嘉さん、松林さんあたりは動いてくれた方が 満足できる絵が出来る。 はパーツでみると欠点あるし着飾り甲斐がある。 しかし動いてるときの溌剌さと生命力の美も捨てがたい。 だから撮る方は面白くて仕方ないんだ」 どこか酔っていそうな雰囲気さえ見せる忍。 「本当はこのまま大阪選抜殴り込み行こうかなって 思ったけど……無理そうだね」 「本気勘弁して下さい」 遊ばれてると分かってはいるものの、止めてと言って 止めるような仲間達でないのが少し辛いと思った出来事。 ふと、由太郎はデジカメの写真をみて、顔をあげた。 「そういや、中2の文化祭って、劇したんだよな」 「そうそう。その時の写真がこれだ。 浦島太郎でヒラメの役」 「役がアクロバティックじゃの」 クワットロのツッコミに、は大きく頷いた。 NEXT