5 「来たっすよ。猿野くーん皆―」 ガヤガヤとユニフォームのままで歩いてきた埼玉選抜 を見つけるのは子津には楽な仕事だった。 「子津ッチュー!試合始まってねえよな」 「今並んでるところっすけど、ちょっとメンバー表見て下さい」 子津が指すスクリーンのメンバー表。 女子 群馬 1:小沢3 清水5 2:刀祢4 迦葉4 3:真寺5 3 4:8 皇海1 5:加西2 赤城2 6:松林6 浅間6 7:京極7 妙義7 8:切原1 小野子9 9:比嘉9 尾瀬8 ※名前の後ろの番号はポジション番号です。 「群馬選抜が相手なんだね。2番と4番って何て読むの?」 「2番は迦葉(カショウ)4番は皇海(スカイ)ですね。 それより問題は3番ですよ」 辰羅川が兎丸の質問に答えてから問題を元に戻した。 「、と同じ苗字じゃねえか。親戚か?」 御柳がそう言うと、由太郎が魁の服の裾を引っ張った。 「兄ちゃん、高校生で野球してるの裕仁しかいねえよな」 「ああ。妙な因果なことだ」 「由太郎君に魁君、自分達で納得していないで説明が欲しいのだが…」 緋慈華汰に急かされるので魁と由太郎はお互い目配せ してから話し始めた。 「と裕仁の曽祖父が兄弟同士の親戚で、今高1だ。 家に行く度にに悪戯してた小童の一人だ」 「やってる事はちゃっちいのばっかだったんだけど、 はそれがすっごく嫌いで俺か兄ちゃんか、一颯って いう従姉妹の兄ちゃんの側に絶対いたんだよな」 「つまり、小学生かそこらの恋愛表現ってやつか? んじゃ俺の敵決定だな」 御柳は包装紙からガムを取り出して口に放り込んだ。 「御柳の言うとおりなんだけどさ、多分俺等が何にも やらなくても潰れてくれっぞ」 由太郎の確信持った言い方にクエッションマークが 浮かんできたが、試合開始のアナウンスで話は区切られた。 『本日最後の試合となります女子選抜対群馬選抜! 高校野球で男女試合が行われるのは史上初の試みです!』 「お、丁度始まるとこみたいやで黄泉」 「別ニ後半カラデモ問題ハナイ。前半ハ小手調べダ」 埼玉から離れた出入り口付近で派手な髪色をしたコンビが 試合を見に来ていた。 「そっけないやっちゃなー。黄泉が試合見に行きたい ゆーから折角ついてきたゆーんに」 「俺ハ頼ンデナイ」 米神に力を込めて黄泉は言うが、鵙来にそれは通用しない。 「細かいことは気にせんといて。わいも女子選抜見てみたかった んやもん。それに、群馬の皇海はそれなりのピッチングしよるで」 「俺ハノ試合ヲ見レバソレデイイ」 2年…力ハ落チテナイダロウナ、? NEXT