#02 野球勧誘2
と先輩方がこちらに小走りで向かってきた。
「〜驚かせないでよ。ハイ鞄」
「ゴメンゴメン。ありがとう」
……ほんま、エエ子や。(なぜに関西弁?)
「運動神経それなりどころか抜群だったな」
そうでしょうよ。結構冷静だな下重先輩。
さすが副部長兼影の文芸部支配者。
「面白かった!!」「「紐なしバンジーとは勇気あるなー」」
それは褒められてるんですか?貶されてるんですか?
外所先輩。小野関先輩、伊藤先輩。
「もっと物事を考えてから行動しろ!!こっちの寿命が縮まる!!」
すみませんでした唐沢先輩!!唯一のお叱りのお言葉(?)ありがとうございます。
心の中では受け答えしていたが、急に雪崩のように言われたから
一々返答できなかった。
「やあ、石坂君」
「おう牛尾」
私たちの横では部長同士で挨拶していた。
「あれ、知り合いだったんですか?」
「「同じクラスだから(ね・な)」」
納得だ。
「部長本題に入りましょうや」
「おっとそうだった。サンキュー唐澤」
「と言う事で我が文芸部はちゃん手放す気は素粒子程
(原子を構成している粒)も持ち合わせておりませーん」
外所先輩が元気良く宣言した。
「最小単位っすね」
あっ子津君まだ居たんだ。(酷)
「うーん出来れば是非君にはマネージャーになってほしいね。
僕も気にいったし」
野球部キャプテン爆弾発言投下。
「は?」
今すっごく間抜けな顔になってる自信アリだよ。
今までの過程のどこで気に入るような要素があったんだ?
「あの運動神経は目を見張るものがあるし。………面白いし」
待て!最後の台詞は何だ?!お笑い芸人か私は!!
「というよりか、あたしはが野球をやってたことも初めて知った」
そりゃそうですよ。唐澤先輩。
「「「以下同文」」」
ホント皆仲良いね。異口同音とはまさにこのことだよ。
だって知られたくなかったんだ。隠したかったんだ。
少しの沈黙の後、遣り切れない思いでここから早く逃げ出したかった。
「とにかく私は野球部に入らない」
それだけ言い残して校門へと体を向ける。
「どこ行くの!!」
が止めようとするが。
「帰る。先輩方、子津君さよーなら」
挨拶をしているのに素っ気無いし、まったく振り向かない。
そして掴まらないように全速力で走り去った。
……私はまだ暗闇から抜け出せないんだ。
「牛尾」
「なんだい、石坂君」
「ちょっと、いいか」
「なんだったんだ?」「牛尾さんも石坂先輩とどっか行っちまったぞ」
何がしたかったのか良くわからない監督と突然現れた
少女の話で野球部は盛り上がる。
「おいネズッチュー。さっきの中国雑技団顔負けの演技披露した
カワイ子ちゃんは誰なんだ?」
「あの子は同じクラスのさんっす。
可愛くて面白いから男女共にクラスの中でも特に人気のある子なんすけど、
まさかあそこまで運動神経良いなんて知らなかったっすよ。
後、鳥居さんとも特に仲が良いすね。
僕も席が近いし、掃除当番も一緒なんで良く話をするんす」
「とりあえず、普通の奴じゃないのは確かだな」
犬飼の結論に皆が頷いて同意を示した。
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