6 報告 (子津君視点)






「只今戻りましたわ(疲)」


少し時間が過ぎ、やっと梅星先輩が戻ってきたっす。

とても疲れてるっすね。急いでくれたんでしょうか?


「ご苦労さん。で、どうだった?」


監督が労いの言葉と一緒に結果を聞いてきたっす。

聞かれた梅星先輩はちょっと米神をもんで話はじめる。


「それが、戻る方法はあるにはあるんですが

…本人から話して貰った方が分かりやすいので

鼬野さんに来て貰いましたわ(紹介)」


そこまで梅星先輩が話終えると、

1人の女子生徒が校舎の影から姿を見せたっす。

話の流れから察するに彼女が科学部部長の鼬野先輩っすね。


「どうもー、3―Eと科学部所属。鼬野ユズリと言いますねー。

今回はあちしの研究成果が大変お騒がせいたしましたー」


ビンゴっす。本当にお騒がせな研究っすよ。


「では単刀直入に言っちゃいますとさんが食べた飴は

4歳用なのでやんす。まずは沢山栄養を取って貰って、

それから6歳、8歳、10歳、12歳、14歳、最後に15歳の飴と

1日の間を置いて順々に食べてもらいやす」


鼬野先輩は指を順々に話す年齢と同じ数だけ折り曲げて

説明してくれたっす。

「ビミョーに手間がかかるね〜」


とセブンブリッジの剣菱さん。

そうっすよね。コ●ンくんとかメル●ちゃんとかは

すぐに大きくなるっすから。


「これぐらいでも急ピッチでやんすよー。

なんたってこれ以上体の成長を急にやっちゃうと

栄養不足と激痛でそのまま死亡してしまうのでー。

まぁ、これはマウス実験で人間はまだ実験経験無しやんすけど」


今、さり気に怖い事言ったっすよ?!本当に平気なんすか?!

魁さんが重いため息を吐いてるっす。



「んじゃぁ、少なくともは約2週間は元には戻れないのか…」

「鼬野先輩、その飴には副作用とかあるんですKa?」


最初が由太郎君で次が虎鉄先輩が言ったっす。


「うーん、マウスにはそんな大きい症状はなかったかなー?」


最後の(?)がとても危険な気がしてならないっす。


子津以下同様に額から汗をたらした。

すやすやと魁のユニフォームに包まれて気持ちよさそうに

寝ているにはどうも聞かせたくない気もしなくはなかった。


「しかもまだ10歳以降の飴が完成していないので

その2週間も伸びる可能性が高いですー」


「牛尾、お前ん家の研究機関で手貸してやれ」

「もちろんです」


牛尾キャプテンはすぐさま携帯を取り出して

電話をかけ始めたっす。

というより、キャプテンのお家はそんなものまで

してるんすかね?ちょっと気になる所っす。


「チョンマゲ、お前んとこの親父はどうしたんだ?

娘こうなっちまったんだから教えねぇとじゃねーのか?」


「今日は親父プロ時代の仲間とどっか行ってんだよ。

つーか猿野、のほっぺた突付くな!」


由太郎はいつの間にか寝ている

頬を突付いている猿野をから離そうと

猿野のユニフォームのすそを引っ張った。


「いや、なんかぷにぷにしてて気持ちいんだよ。

このぷにぷに加減はほっぺ先輩に負けねーぜ」


「せっかく寝てるんすから起こすような事

しちゃ駄目っすよ猿野君!!」


それに十二支の皆だけじゃなくて他校の人たち

までこっち睨んでるっす!!

なんか、改めてさんは色んな人に

好かれてるんだなって再確認しちゃったっす。


「うぅ〜ん」

「あ、ちゃん起きちゃったみたいだぜ」


さんの寝顔を覗いていた1人の中宮影州さん。

あんなに周りに人いたら起きてもおかしくないっすよ。


※朱牡丹、久芒、御柳、ワンタン、紅印、剣菱、小饂飩

沖、緋慈華汰、犬飼、兎丸、猪里なども見ていた。


「アイヤ?なんか少し大きくなってないアルカ?」


王さんが言った言葉に皆がさんを見た。

確かに、黒撰のユニフォームから見える手が

ちょっとだけ大きくなっている気がしないでもないんすよ。


「鼬野殿、これはどういうこと也?」

「あ〜たぶん、マウス用の試作品だったからずっと細胞を

幼児化させておくのに薬が足らなかったってことでやんす。

誰か食べ物買ってきてもらいやせんか?対象者のさんは

かなり栄養不足になってるはずでやんす」


「僕行ってくるねー!!」

「買物 了承」


鼬野先輩の頼みに兎丸君と霧咲さんがダッシュ

していったっす。流石埼玉1・2の足の速さっすね。


「う〜お腹痛いくらいすいちゃった」


起き上がったさんはさっきは3・4歳くらいだったけど

今はちょっと大きくなって5・6歳くらいに見えるっす。

言葉も舌足らずなのが随分明瞭になってるっすね。


「あ、俺ガムとジャーキーならあるぜ?」

「(どうぞ)」


御柳くんがガムとジャーキーを、

司馬君がカロリーメイトとウィーダーゼリーを

さんに差し出したっす。


「御柳くん、司馬くんありがとね」

ニコッて小さなさんが満面の笑みを返して受け取る。

あ、2人ともすっごく生きてて良かったって顔してるっすね。

さんの笑顔向けてもらって羨ましいっす。

僕も何かお菓子持ってくれば良かったっす。


そしてもくもく貰った食べ物美味しそうに食べてるさん。

・・・・・・小動物みたいっす。

なんか大変な状況なのに和んでる人たくさんいるっすよ。



その後、兎丸くんと霧咲さんの買ってきたご飯も大量に
消費していって、僕らは驚きを隠せなかったっす。









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