タイトル『12.恋じゃない。二人の間にあるものは。(ワイルドライフ 稜刀夢)』





「稜刀先生!!漫画読んでないで仕事して下さい!!」


仕事中だというのにのんびりくつろいでる上司を叱り、

机に重なっている漫画、雑誌を取り上げる。



さん〜。酷いじゃない」


と呼ばれた女性はのほほんとした稜刀の前の机を

バンっと叩いて怒りを表す。


「酷くないです!!ほら、患畜が先生を待ってますよ!!」



さっさと行きますよと急かすの必死な様子に可愛らしさを

感じてクスリと笑う稜刀。。



「はいはい。全くさんはAHTの鑑だね」


稜刀はお手上げだと両手を上げてイスから立ち上がる。


「お世辞はいいですよ。第3診察室でシロフクロウが待ってます」


それでも褒められたりすると自然と嬉しそうに頬が緩んでいるのが分かる。


彼女はこのREDに入ってすでに2年。


仕事も速く、的確で真面目そして回りへの気配りが上手い。


そして、良くも悪くも素直で、それが可愛い。


その為、同僚からの信頼も厚いく、可愛がられる存在だ。


そして昨年第2科、通称WLに配属された。


最初はからかうのが楽しくて、色々していたらそろそろパターンが分かってしまった

様で軽くあしらわれ、少しつまらない。


あ、そーだ。


ちょっとした企みが脳内を刺激して早速実行に移すことにした。


さーん」

「はい?」


チュッ



振り返った所で空きありとおでこにキスをする。



おでこには柔らかいけどちょっとがさついた唇の感触。


「え?あ、なぁ??!!」


うろたえまくる。それを楽しそうにみる犯人の稜刀。


「うんうん。やっぱこういう反応が面白いんだよねーv」



さんは恋人より、からかい甲斐のある妹だよねー。


だからコレは恋じゃないから口じゃないんだ。




「一応、一足早い婚約お祝いv」


幸せになって欲しい。隣にいるのは僕じゃないけど。


「…変なお祝いですね」


まだ顔を赤くしてキスされたおでこをさする


うん。僕もそうだと思うよ。でもこんなの出来るのは最後だもの。


「幸せになりなよって意味。彼と一緒にね」


「はい!有難う御座います!!」


僕じゃそれが出来ないのが悔しいのは、兄としての気持ちだと思いたい。