5.私と貴方の距離。縮まってますか?
空の色は何処でも青。
それでも、何処となく違う青。
そして、懐かしい色の青。
「黄泉〜!黄泉黄泉黄泉黄泉〜!!!」
「、ウルサイ」
黄泉の視界に入ってきたのは明るいブラウンの髪。
その髪をもつ人間は超速急で黄泉の前まで来て急ブレーキを
かけて止まった。
「黄泉がこんな所で部活サボってるのが悪いんやないか!!」
と呼ばれた少年は怒りながら
芝生に寝ている黄泉を起こそうと奮闘中。
黄泉は顔をしかめての怒鳴り声を防ごうと奮闘中。
「160km/hなんつーけったいな化物剛速球投げる奴が
何試合さぼってんのや!?呼びに走らされる俺の気持ちに
なってくれと言いたくもなるわ!!」
「ヤカマシイゾ、アンナ奴等ハ俺ガイナクテモ結果ハ同ジダ」
折角親父ヲ説得シテ日本ニ戻ッテ来タノニ・・・。
骨折リモイイトコロダ。
「なんつーふてくされた面しとるんや。でかい図体しとる黄泉が
そんなんしたって可愛くもなんともあらへんわ。
試合出ないでなんの為に黄泉はここに来とるんや?」
は腕時計で時間を確かめる。
あかん。もうバス出てしもうた。
しょうがないと思うことにして自分も休憩しようと
どかりと黄泉の隣に座る。
額からは汗が垂れている。
全力疾走した熱さと夏の暑さ。
ったく。なんで野球部員でもない俺が黄泉探索係りになっとるん?
黄泉は俺と同じクラスでダチや。
俺は少しやけどもアメリカにいたさかい英語が得意や。
ほんで帰宅部で元々ダチの鵙来も野球部にはおるからってことで
新学期入ってから黄泉の世話係が俺に野球部内で決定ってことらしい。
どうしてそうなるんや!?
本人は知らないが、黄泉がほど自分の側に置いておく
人間は早々はいない。
黄泉は気に入った相手以外はどうでもいいと会話すら難しい。
は何故か気にいられたので押さえ込める奴を最大活用しよう
と難波の商人根性全開を見せ付けた豊臣高校野球部員。
そして黄泉との性格からいっては黄泉に
遊ばれるだろうと分かっている鵙来は静かに手を合わせたそうな。
「・・・・・・会イタイ奴ガイタ。デモ、イナカッタ。ソレダケダ」
同ジコノ空ヲ見テイルノダロウカ。
アイツハ、俺ヲ覚エテイルダロウカ。
「会いたい奴?」
「アア」
ハ少シ雰囲気ガ似テル。
アイツハホド五月蝿クナカッタガ、
側ガ暖カイ所ガ似テル。
「少シ寝ル。1時間シタラ起コセ」
「は?!何勝手なこと言っとるんや!?おい黄泉!?」
の声はもう黄泉には届いておらず、
黄泉は吐息をたてて寝てしまった。
「ほんま我侭な奴や。しゃーないわ。今日は大目にみたる」
誰も寄せ付けたがらない孤高の狼。
実は何気に寂しがり屋なのを知ってるのは俺くらいやろね。
俺を側に置いてるのはそれを紛らわせたいからなんやと思っとる。
「阿保」
ちょっと位なら甘えさせてやるわ。
会いたい奴は誰だか知らんけど、俺よりも黄泉に近いんやろけど、
俺との距離は他の奴等よりは短いと
自惚れてもええよな、黄泉?
END
++コメント++
当サイト初の男子主人公夢。
しかも主人公書いて片思いチックになってしまった。
ちょいと独占欲が垣間見える友情ですよ。多分。
週刊見て一発で書きたくなった黄泉さん。
週刊知らない人のために簡単な解説付き。
ネタバレ嫌な人は見ないで下さい。
↓
↓
雉子村 黄泉
甲子園優勝校エースで160Km/h投げる猿野の兄です。
今まで父と共にアメリカにいました。
鵙来 九郎
黄泉のチームメイトで4番。
吉本に入りたいくらいのお笑い好き。