#20 初公開








立ち直ってバッターボックスに立つ雛壇。

マウンドに上る

キャッチャーマスクやプロテクターをまとった


3人の配置が終了した。




のピッチングって、合宿以来見てねーな」

「オッレは初めてだぜ」

さんの球…私が受けたかったです

「辰、見れるだけましだ」


十二支にもざわめきが起こる。







いくよ、


ルドラだね。


アイコンタクトで合図。


球を持った手を持ち上げ、肩を引く。


やはりアンダースロー。


投げられた。



「飛び込め、魯捺羅(ルドラ)」


雛壇の手前で持ち上がって位置でバットを振ろうとした直前、

球はバットを避けるかのように滑った。



スッパアァァン

球はのキャッチャーミットに収まった。



投げられた後には、球威により生み出された

軽い風がその場に流れるのみ。


の黒蝶と讃えられた髪がきらめく様になびく。



「黒蝶弐之球演技:魯捺羅(るどら)。暴風の神様なんだけど

人々に被害を与える一方で、多くの雨によって

収穫がもたらされることから、恵みの主という側面もある。

まさに鋭利な攻撃性と豊かな変化を表すには最適さ」


がどうだとばかりに球の名を明かす。


「……あれって本当にアンダーで投げたの?」

「……(驚)」

「打てる自信、なかとよ」

「あれは受けられる方も凄いのだ」


呆然とする十二支。



「カメラ!今の取れたか!?」

「明日の差し替え決定だ!!」

「これが世界の王者が欲しがった力量か!!」


報道陣は目まぐるしく動き回り、我先にと

シャッターを押す。





「もう2球分は、違うのを御所望しますか?」


「いや、これでいいべ。あの魯捺羅を見れただけで、本当に嬉しいだ」


「頑張って下さい。あそこで立ち直れただけの

力があれば、芸能界でも頑張れます」


「ああ、有難うだ。黒「私はです」


は自分の名をここで初めて名乗る。


さん、有難うだべ」

「どういたしまして」


そこで中継は終った。












報道陣内では……


「これは、高校野球の革命くるかも知れないぞ!!」

「生まれ変わった怪物十二支!何処までいくか!!」

「女子の高校野球参加の議論もこれで進むな!!」

「なんたって男子以上の力を持つ女子が現れたんだ!!」

「規定が変わる可能性は十分ある!!」



この結果がどう生きてくるのか。

この段階では誰も知りえない














あとがき