#28 見届ける為に





スタンドにでると金網近くまで急いで駆ける。


「子津君!!黒豹先輩!!」


見知った顔を見つけて駆け寄った。


さん!!」


ちゃん!!さっきキャプテンはんと病院いったんとちがったんか?」

「結果出たから知らせに来たんです!!2人共無事!!戦況は?!」

「猿野君が生還して6−5で逆転したっす!!今は三振2つとって最終打席っす!!」


「よっしゃ!!」


は右手でガッツポーズを作る。


『3番ライト武蔵君』


「でも、おかしいね。2者連続見逃し三振とは、このチームにしては大人し過ぎる」

は顎に手をあてて考え込む。


この状況で何もしてこない訳ないのにな。


「ボール。ファアボール!ランナー1塁!」


『あっと犬飼君どうした事か?2アウトまでは順調だったが

ここに来て歩かせてしまった〜』


「子津君、犬君の肩、何かあったの?」


先程から肩を庇う仕草が目立つ。


「それが、デットボールを左肩に受けてしまって」


その所為か、いつもの調子がでていない。




こんな攻撃的な奴まで白旗だと?どうにも臭いな…


羊谷も違和感に気付く。




「4番センター神鷹君」



嫌なバッターに回ってしまいましたが敬遠は避けたい所後、

1人なんです何とか凌ぎましょう。


辰羅川が犬飼に合図を送る。


ズパァン


「ストライクツー!」


「よし後1球!」


これで最後だというのにこのバッターも全く振ってこないどういう事?


「何か、仕掛けてくるな」


は、確信する。


「え?」


球が弱い!ヤバイ!!打ちごろだ!!




なっこんな所でデットボールの後遺症が!?



辰羅川が慌てる。



「外野全員バックしろ〜!」


と羊谷が指示を出す。



「そうだいけぇ〜〜!!!」


サイレントファントム




「やられた…!!」「でけぇぞ!!」


「ライトバーック!」


辰羅川が叫ぶ。



「あ〜駄目だ〜!」「いや、まだ可能性がある!!」


すると獅子川がフェンスの上にいた。



「可愛い後輩が点取ったんだ。ちったぁ兄貴分として漢を見せねぇとな


…こういう土壇場でチームを救って見せてこそ漢の花道ってもんよ」



獅子川は真剣な表情で球を待ちうける。


ギュオオオオオオ


何ぃ?!〜この高さは…


高いか!! 




そこに、向かい風が吹く。


檜の髪を撫ぜた時の様な優しい風だ・・・。








こっれで少しは球も落ち着いてくれるか!?恵みの風と信じてぇぜ。



待ってろ牛尾、蛇神、。チームの勝利を、てめぇ等への手土産にしてやらぁ。






「人生流れ星っ!ギラ〜ッと光って散るだけよッ!」



獅子川が球に飛びつく。


「兄貴!」「駄目だ!」「届かねぇ!」


「獅子川先輩!!諦めるな!!いけ!!!!」










野球の神様は、いつだって僕等を見ている。最後まで諦めなかったものに微笑むんだ。


















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