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#13 決着後
「終わったー」
睨み合いも終わって安堵のため息を吐く。
「ちゃん背中は平気なんですか?!」
「そうっす!!わざととはいえ痛かったんじゃ……」
「大丈夫だよ。凪、子津君」
「しかし、は随分無茶をしたがるNa〜」
「そうだよ君!!こっちは出たくてしょうがなかったよ。
小野関君に止められたけど」
「計画を御破算にさせてたまるか」
「そういやぁ馬鹿犬も背中を打たれた時出そうになって
石坂先輩に殴られて止まったな」
猿野は犬飼の笑い方を真似してプッと息を吐く。
「ブッコロ」
「わーストップっす!!」
「――!!!」
が泣きながら走ってこちらに来た。
「!!と新井先輩」
「よお。やっぱ無事だったか。
ほら、大丈夫だったろ?だから泣きやめって」
「ヴン」
まだ泣き声でうまく声が出せないでいる。
「ハイハイ。私は大丈夫だったし、あんたも悪くないんだから泣くな」
を凪の時のように抱きしめ慰める。
心臓の音が聞こえて来るくらい近くに、そうやって慰める。
他人の心臓の音は鎮静効果を持っているから。
「だっでー」
ほら、少しづつ落ち着いてきた。
「にしても、あまり騒ぎにならなくて良かったですわ」
「ああ。中学の時は大変だったらしい」
「柿枝先輩、それどういう事ですか?」
「な中学の時も似たような事が在ったんだよ。
それはソフトで恨まれてなんでけどな。
入学して1ヶ月でレギュラー取って2軍の先輩達に
かなり酷い事されていたらしい。
ずっと交わして何とかしてらしいけどな。
ある日、友達が巻き添え食ってな、
キレて先輩等と15対1で喧嘩して勝った。
人数が人数だったし、相手は今回みたいに武器持ちで
正当防衛は取れて事なきを得たそうだが」
「あの時は大変でしたね。15人は流石にキツくてしょうがないから
片っ端から肩や膝の関節外して動けなくさせて倒しましたから」
聞いていたが笑いながら答える。笑っているが言っている事は恐ろしい。
関節が外れるとホント痛い。
「だから今回もそんな事にならないよう気を付けていたんだが、
無駄な心配だったらしいな」
「中1と高1じゃ精神も経験も違いますから。
それに、あの人達は自分が好きな人に振り向いて
貰えなかったからこんなことしたんだし、
まだ救いがありますから脅せば十分でしょう」
「だからって危ない事やり過ぎっす」
「とりあえず、同感だ」
「(そうだよ)」
犬飼、子津、司馬は(又口パクで)同じ内容を訴える。
「主ら、部活は如何するつもりだ」
「「「「「「「「「「「「「「「「「あ」」」」」」」」」」」」」」」」」
……忘れてた。もう5時だよ
「野球部は全員グラウンドに戻れ!!」
「「「「「「「「「ハイ!!!」」」」」」」」」」
「文芸部は来月の3日に部誌発行。書きだめしておく様に。解散」
「「「「「「「「ハ――イ」」」」」」」」
野球部、文芸部共に凄い速さで撤収していく。
文芸部も野球部もいなくなった後、マネの仕事を再開した。
「沢松君報道部まで案内宜しく」
「おう。例の件忘れんなよ」
「分かってる。必殺の技とか以外だったら自由にカメラも
ビデオもOKだよ。後で確認はするけどね」
「そう来なくっちゃ」
片手でもう片方の手をグーで打つ。
そして、初、他の部活の部室訪問に出発した。
*******
部室棟の一室。そこが報道部の根城である。
「梅星先輩、合宿の件でマネの人連れて来ました」
「お邪魔します」
……何かココ照明薄暗いぞ。
「あら貴女は今噂がたっぷりのさん(驚)。
始めまして、報道部野球部班キャプ梅星塁ですわ(初)」
「始めましてです。ついでに私の噂とは?」
「えー牛尾様、石坂君どちらかもしくは両方と付き合っているとか、
犬飼君とも在りますわ。実は羊谷先生の娘説。
それにあのソフト界の幻の黒蝶説。etcですわね(調)」
……中に当たってるのあるし。
「分かりました有難うございます。
それで野球部の件ですが、必殺技の開発・公開場面は駄目で他は自由とします」
「それだけですの(驚)」
「まあ沢松君のお手柄ということで」
なんたって虐めの行われそうな場所割り出して張っててくれたしね。
あれは本当に助かった。
「良くやったわ沢松(褒)!!」
「後は、こちらも機材を幾つか貸して頂きたいのですが」
「構いませんわ!!どんどん使っていいですわ(許)」
「後は、報道部が来る人数、何日目からの参加かを書類でお願いします」
「分かりました。明日、お渡しいたしますわ(約)」
報道部訪問完了!!
*
報道部に確認も終わり、野球部に戻ってくる。
一旦更衣室に行き、着替えてグラウンドに行った。
「柿枝先輩、報道部行って来ました」
「ご苦労様。凪達が道具の確認行ってるからそっちに回ってくれ」
「あいあいさー」
「ちゃ――ん!!!」
ドッス。
「っつ!!ウサギ君急に抱き着いてきたら危ないから」
「だって!!本当は僕もちゃんの所行って助けたかったのに、
五月蝿くするから駄目って言われてずっと待ってたんだよ?!
この位やっても罰は当たらないよ!!
で、話は聞いたけど大丈夫?」
「おう。もちろん」
「じゃあ良かった」
兎丸はに抱き付きながらにっこり笑う。
とても可愛らしいのだが、それに嫉妬する輩はやはりいた。
ヒョイと兎丸の体が持ち上がる。
理由は司馬が兎丸を両手を脇に入れ、持ち上げたからだ。
「何すんのさ、司馬君」
兎丸は頬を膨らませて怒りながら抗議する。
返答は怒っている牛尾を見せて知らせた。
「ありゃりゃりゃ、アレは早く行かないとヤバイかも」
兎丸の顔は真っ青になり、持ち前の足の速さで練習に戻って行った。
「助かったよ。アリガト司馬君」
「(フルフル)」
「司馬君も練習頑張れ、私もマネ業してくるわ」
「(コクン)」
「じゃあ又後でー」
はその場から走って去っていった。
「凪―お待たせー」
「ちゃん。今の所ボールと、バット、予備グローブの数は揃いました」
「後は袋と的を作れば終わり」
「袋は簡単に作ればいいんだよな。
的の立てる棒は木の棒じゃなくてこっちのゴム製を使うんだ」
もみじが関心しながらそれを持っている。
「何回も当たるからそり返る方が壊れ難くていいからね」
「よく見つけて来るな」
「探せばあるものだよ」
「早く作っちゃいましょうか」
「そうだね」
合宿はもうすぐそこだ。
あとがき